2022年度 三井ゴールデン・グラブ賞が発表された。カープからは、二塁手部門で菊池涼介が、投手部門で森下暢仁が受賞。菊池は10年連続10度目の受賞となり、カープのレジェンド・山本浩二に並ぶ連続受賞記録となった。

 広島アスリートマガジンでは、これまで、数々の菊池涼介インタビューを掲載してきた。ここでは、2015シーズンに収録した独占インタビューの一部を、再編集して掲載する。

2014年、2年連続でゴールデン・グラブ賞を受賞した菊池。ここから10年連続受賞の大記録達成に向かって突き進むことになる。

◆セカンドにはいろんな面白さがある

― 緒方孝市監督となり初のキャンプでしたが、守備に多くの時間が割かれ、基本練習やコーチ陣のアイデアある練習もありました。

「印象で言うと投内連携が多かったようなイメージですね。投手と野手の守備位置をシャッフルしてお互いの気持ちを知る練習もありました。僕は投手をやったこともありましたけど、プロのマウンドは違うなと感じました。カバーリングが少しでも遅れるとセーフになってしまうし、お互いにいろいろな部分を知れたと思います。新鮮だったし、やってて楽しかったですね。新しい光景を見たような気がします」

― 今シーズンから黒田博樹さんが広島に復帰され、キャンプは黒田フィーバーでした。同じ空間で練習していて、いかがでしたか?

「誰かがこう練習しているから、やらなきゃいけないというのではなく、自分のやりたいこと、やらなきゃいけないことをずっとやってきて、それを全うするだけでしたね。『向こうで黒田さんの周りにすごい人が集まってるな』とは思いましたけど(笑)、僕らは僕らという感じでしたね」

― その『やらなければいけないこと』は具体的にどんなことなのですか?

「野村謙二郎前監督から『打てなくてもいいから、守備だけは絶対的なものを持ちなさい』『打てない日でも声を出しなさい』『何かミスをしたときに下を向くな』など、基本的なことを常に言われてきました。そういう基本的なことが今の自分に繋がっていると思っています。なので、今回のキャンプでは特に守備練習で“正面のゴロ”をたくさん打ってもらっていました。“とにかく基本を大事にする”ということに関しては、ずっと継続してやっています」

― 守備についてお聞きしたいのですが、現在、2年連続二塁手補殺記録を更新されました。この数字についてはどんな意識を持たれていますか?

「最初の2013年は蓋を開けたら超えていた1年だったし、昨季はいつの間にか超えていたという感じですね。もちろん今季も超えたいですが、シーズンが終わったときに「超えてたんだ」という感じでいいのかなと思います。」