新井貴浩監督就任後、初となった2022年ドラフト会議。カープは育成契約を含む全10選手を指名した。支配下指名7名のうち4名が投手、そのうち3名は社会人と、課題と言われた投手陣の整備とともに野手の育成にも注力する方針が垣間見える指名となった。

 新たな戦力として期待される選手たち。ここでは、ドラフト7位で指名、大阪観光大初のNPB指名選手となった久保 修の強みと特徴を、アマチュア野球に詳しい安倍昌彦氏が語る。

強肩と足の速さは関西でもトップレベル

大阪観光大・久保 修

【大阪観光大・外野手】
久保 修(くぼ・しゅう)

2000年9月29日生(22歳)/右投右打/181cm・81kg

 久保選手の特徴は、なんといっても足の速さと肩の強さでしょう。特に、外野手としてのスローイングに関してはプロレベルだと思います。彼は今春、近畿学生野球リーグで打率.349、2本塁打、10打点でベストナインを獲得しました。将来的には三拍子揃った右の外野手として期待したい選手です。

 彼を担当する鞘師智也スカウトは「俊足、強肩の将来性豊かな外野手。打撃も伸びしろ多く、身体能力は非常に高い」と、大きな期待を寄せるコメントをしていますし、私自身も、久保選手は伸びしろが十分にある選手だと思っています。

 長所である守備面でいうと、東都大学リーグや東京六大学リーグであれば、久保選手と同等の肩の強さを持った選手は何人かいます。それだけにプロ野球の世界で自身の長所をどこまで伸ばして成長をしていけるか? という部分を楽しみにしながら今後注目していきたいです。

 俊足が武器で、盗塁もできる選手なのですが、大阪観光大が所属している近畿学生野球連盟1部リーグには彼を刺すことができる捕手がいなかったというのも事実としてあります。しかしながら、これからの機動力野球復活に向けてチームづくりが進んでいく中で、彼が成長していければ面白い存在となるはずです。

 外野手だけにプロ入り後は打撃力アップが求められると思いますが、将来的には、カープ機動力野球に合った俊足好打のリードオフマンを目指してほしいです。

広島アスリートマガジン12月号は、『恩師と選手が語る新指揮官の魅力』を特集。 新井貴浩監督の話をしよう。月刊誌でしか見ることのできないビジュアルも満載です!

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