WEリーグ2年目の今シーズン、AC長野からサンフレッチェ広島レジーナへの移籍を決断した瀧澤千聖。ここでは、昨季の優秀選手賞に輝いたMFが語った、広島を選んだ理由、そして新天地での意気込みをお届けする。

年代別代表選出経験も持つ瀧澤千聖。レジーナでも、持ち味のドリブルを活かしてゴールを量産する姿を期待したい。

チャレンジャーの気持ちを忘れず、上位を目指し目の前の一戦に挑む

─10月23日のWEリーグ開幕戦(千葉L、◯2-1)での移籍後初ゴール、おめでとうございます。試合を決定づける勝ち越し弾となり、プレイヤー・オブ・ザ・マッチにも選ばれました。あの試合を振り返ってみて、いかがでしたか?

「WEリーグカップでは途中出場だったので、開幕戦はスタメン出場できたことが、自分の中で一番の成果だったと感じています。カップ戦では得点できていませんでしたし、チームとしても勝てていない状況で、なんとしてでも勝ちたいという思いがありました。できれば自分が決めたいとも思っていて、まさか開幕戦でそれが叶うとは想像していませんでしたが、ゴールが決まった時はすごくうれしかったです」

─瀧澤選手の武器はドリブルですが、サッカーを始めた当初からドリブルは得意だったのでしょうか。

「当時、通っていた少年団にドリブルに力をいれているコーチがいて、そのコーチに褒められるのがうれしくて練習するうちに、どんどんスキルが上がっていったという感じですね」

─今季、AC長野から広島に移籍を決断されました。移籍先に広島を選んだ理由は?

「いくつかのクラブからオファーをいただいていましたが、いろいろ考えてもなかなか心が決まらなくて……。最後はフィーリングというか、自分の心が一番動くところに行こうと思っていました。広島には、なでしこジャパンで活躍された福元美穂選手や近賀ゆかり選手がいて、上野真実選手や増矢理花選手のような代表経験のある選手もいます。自分自身も広島で新しい成長ができるのではないかと感じましたし、新しくつくられたチームで優勝を目指したいという思いで、移籍を決断しました」

─トップチームのルヴァン杯優勝は、レジーナの選手にとっても刺激になったのではないでしょうか。

「トップチームがJ1にいて、レベルの高い試合を間近で見ることができるのは、すごく良い環境だと思います。男子チームの優勝は、自分たちももっと頑張ろうという励みになりましたし、『こういうチームを目指そう』と思える存在が身近にあると感じられたのも良かったと思います」

─レジーナに加入するまで、広島に来たことはありましたか?

「高校生の頃、インターハイで一度来たことがあります。ただ、その時は試合後すぐに帰ってしまったので、観光などはできませんでした。まだ宮島にも行ったことがないので、いつか行ってみたいんです」

─嚴島神社の大鳥居も、ちょうど綺麗になるタイミングですね。

「でも、まだまだ補修に時間がかかると聞いたので、せっかくなら終わってから行こうかなと思っています。先日、両親が広島に来た時に宮島観光に行ったらしいのですが……補修中だったので『全然写真と違ってた!』と言っていました。なので、まだ行くのはやめておこうと思います(笑)」

─瀧澤選手のプライベートについてもお伺いします。アイドルグループ・JO1の豆原一成さんのファンだとお伺いしましたが、一番の“推しポイント”は?

「ダンスはかっこいいんですが、普段はかわいいというギャップですね。あとは、顔もタイプなんです(笑)」

─それでは最後に、今季の目標を教えてください。

「チームの目標は、『ベスト3』を目指していくことです。もちろん優勝も視野に入れて戦っていきますが、まだまだチャレンジャーの気持ちで、1試合1試合を勝てるようにしっかり準備をしていきたいと思います。個人の目標としては、スタメン争いも激しい中で良い競争ができているので、周りに負けないくらい、自分自身ももっともっと成長していきたいと思っています」

■瀧澤千聖(たきざわ・ちせ)
2001年2月14日生/長野県出身/MF
2019年、十文字高からAC長野に入団。小柄ながら突破力のあるドリブルでゴールを狙うMF。2021-22シーズンWEリーグ優秀選手賞受賞。2022年6月、AC長野からS広島Rへの完全移籍が発表された。

広島アスリートマガジン12月号は、『恩師と選手が語る新指揮官の魅力』を大特集。 新井貴浩監督の話をしよう。月刊誌でしか見ることのできないビジュアルも満載です!