新井貴浩監督就任後、初仕事となった2022年ドラフト会議。カープは育成契約を含む全10選手を指名した。支配下指名7名のうち4名が投手、そのうち3名は社会人と、課題と言われた投手陣の整備とともに野手の育成にも注力する方針が垣間見える指名となった。

 新たな戦力として期待される選手たち。ここでは、広島・瀬戸内高から青森大に進み、育成ドラフト1位で指名を受けた名原典彦の強みと特徴を、アマチュア野球に詳しい安倍昌彦氏が解説する。

卓越した守備センスと球際の強さが光る外野手

青森大・名原典彦

【青森大・外野手】
名原典彦(なばら・のりひこ)
2000年6月24日生(22歳)/右投右打/182cm・82kg

  広島・瀬戸内高出身の名原選手ですが、彼の特徴はタイミングがあった時の長打力、飛距離、打球の速さです。大学時代のリーグ戦で、4年間防御率0点台だった富士大の金村尚真選手(2022年、日ハムドラフト2位)から、本塁打を3本打っているんです。

 決して練習でだけ調子の良い打者ではなく、アマチュアのトップレベルでもある程度実績を残している選手です。同じ右打ちの外野手である7位指名の久保選手と、良いライバル関係になるでしょうね。

 彼の場合は、肩や足も久保選手と同じくらい良いものを持っていますし、守備面では球際が強いのも特徴です。最後の最後まで、打球がグローブに収まるのをしっかりと見ているタイプです。

 勘で抑えるのではなく、捕球をするまで目で追えるタイプで、外野手としての能力が非常に高い選手です。

広島アスリートマガジン12月号は、『恩師と選手が語る新指揮官の魅力』を大特集。 新井貴浩監督の話をしよう。月刊誌でしか見ることのできないビジュアルも満載です!