来季、新井貴浩監督を支える首脳陣の1人として入閣するのが、初のコーチ就任となる石原慶幸一軍バッテリーコーチだ。新井監督を「兄のような存在」と語る石原コーチが口にした、来季への強い思いとは。
◆お互いの良いことも悪いことも知っている、兄のような存在
─秋季キャンプには、坂倉将吾選手をはじめとする若いキャッチャーたちも参加していました。実際にコーチとして話をしてみて、いかがでしたか?
「僕の中には多少なりと、違和感がありましたが、選手のコメントを聞くと『そんなに違和感なく』と言っていたので、その辺りの捉え方は違うのかな? というのはありましたね(笑)」
─捕手では、ベテランの域に入った會澤翼選手もいます。石原コーチとは現役時代に師弟関係があったと思うのですが、来季はどのように接していこうとお考えですか?
「他の選手たちと同じで、そこまで接し方は変わらないのではないかな思っています。その辺りはやってみないとわからない部分もありますが、ただ、喋りづらいという雰囲気を出すつもりもないですし、アツに限らず、全選手ちゃんと気持ちを聞いてあげたり、そういうことはしてあげたいと思っていますね」
─キャンプを通じ『新井監督はこう動くのか』という新たな発見はありましたか?
「それが、あまりなかったんです。ロングティーの声掛けなどにしても、〝盛り上げるセンス〟を持っている方なので、僕の中ではあまり不自然さは感じませんでしたね」
─キャンプ後には、黒田博樹さんがアドバイザーとして就任されるというニュースがファンを驚かせました。
「僕たちコーチ陣からすると、本当に受けていただけて良かったなという思いです。やはりあれだけの結果を残して、しかも人望もある方から話を聞けるというのは間違いなく選手にとってプラスになります。そういう機会が得られるわけですから、本当にうれしかったですし、感謝しています」
─新井監督と黒田さんのタッグはファンのみなさんも楽しみにしていると思います。
「そうですね。あの2人がそろっているのはすごい光景だと思うので、また見ることができるのは僕たちとしても楽しみです」
─改めてお伺いします。〝新井貴浩監督〟は石原コーチにとってどんな存在ですか?
「そうですね……僕個人にとってですよね。なんだろう、〝お兄ちゃん〟っていったら、すごく壁がないのかな?」
─お兄ちゃんと言う言葉が率直に出てきたと言うことは、家族というか、それほど近い関係だということでしょうか。
「そうですね。本当に、僕はそんな感覚です。ずっと相談もしていましたし、お互いの良いことも、悪いことも知っているので……。もしかしたらここ何十年は(新井)良太(二軍打撃コーチ)よりも僕の方が過ごしている時間は長いかもしれませんね」
─最後に、今後の意気込みをお伺いします。コーチとして新井監督を支える立場となられましたが、どのように仕事に徹していきたいとお考えですか?
「コーチとしては、監督が強いチームをつくる中で、それぞれの役割の部分でちゃんと結果を残さないといけません。そして、新井監督を胴上げしたいですね。そのために、しっかりやっていきたいと思います」