アメリカ、韓国、ベネズエラ、キューバ……。世界の野球強国と幾度もの熱戦を繰り広げてきた日本代表。日の丸を背負い、割れるほどの声援の中で、歴代のカープ戦士たちも国の威信と己のプライドをかけて戦った。
ここでは、日本代表として活躍した歴代カープ選手を振り返る。今回は、2006年に開催された第1回・WBCで日本代表に選出された新井貴浩を紹介する。
◆世界の頂点を目指した、当時29歳の若き四番
自身初の打率3割越え(.305)、43本塁打を記録し本塁打王を獲得した2005年。新井は翌年3月に開催された第1回WBCの日本代表の一員として招集されたが、チャンスで結果を出す事ができず、短期決戦・世界戦の厳しさを身をもって知ることになった。
日本代表チームには、イチロー(マリナーズ)をはじめ、福留孝介(中日)、岩村明憲 (ヤクルト)、松中信彦(ソフトバンク)ら、錚々たるメンバーが集結。日本代表は見事、初代世界王者に輝いた。