エディオンスタジアム広島ラストイヤーとなる2023年シーズン。3月8日のルヴァン杯・横浜FC戦で初勝利を挙げてから、チームは好調を維持している。
手術から見事な復帰を果たした東俊希のゴール、満田誠に生まれた待望のシーズン初得点……今回はOB・吉田安孝氏に、ここまでのサンフレッチェ広島の戦いを振り返ってもらった。
（データは全て3月7日の取材時点）
◆WBの連携から生まれた東の復帰初ゴール。どの選手にも得点の可能性は十分！
横浜FM戦では前節の反省を受けて、同点にされた後でも試合が崩れないよう選手たちが持ち堪え、我慢することができた試合だったのではないかと思います。タレントぞろいの横浜FMはやはり強かったですし、相手のペースになった時間もかなりありましたが、そんななかでもリスクを負って相手を攻め立てることができていました。
そしてこの試合は、やはり3バックの安定感が光る試合でもありました。
当然、前に行けば行くほど後ろが空いてしまうわけですが、それでも3バックが1対1、もしくは1対2の局面でも守り切れるというのは、非常に大きな強みなのではないかと思います。1対2の場面であっても、むしろそれを逆に楽しんでいるかのように見えるあたりにも、安定感と安心感を感じられました。佐々木翔、荒木隼人、塩谷司、この3人の守備の強さやプロフェッショナルな姿勢を感じられる一戦だったと思います。
そしてこの横浜FM戦では、ケガから復帰した東俊希のゴールもありました。
大ケガからの実戦復帰、そして復帰初ゴール……本人もうれしいと思いますが、応援している周囲も非常にうれしかったですね。
このゴールは、川村拓夢が体制を崩しながらもボールを奪い、パスを受けた右WBの満田誠がクロスをあげ、左WBの東がゴールを決めました。両WBが得点に絡んだこと、ボックス内に広島の選手が複数いたということも含め、まさにザ・サンフレッチェという展開でした。いろいろな選手が得点に絡んでいくところにも、非常に可能性を感じられます。
