◆自覚を持って期待されている以上の活躍を

 プロ2年目ながら、自身を取り巻く状況も大幅に変化した。リベロとしてチームを統率するだけではなく、ピッチ外でも選手会長に就任。新ユニホームのお披露目会見や病院への表敬訪問など、チームの顔として活動する機会も格段に増えている。

「昨年は自分がプロ1年目ということで、監督やサポーターの方も優しい目で見守ってくださった部分も多いと思います。ただ2年目に入って今年は本当に勝負の年だと感じていますし、サポーターの方も例年以上のものを期待されると思います。いろいろな行事に参加させてもらったり、チームからも期待をかけてもらっているので、そのあたりの自覚を持って期待されている以上の活躍をしたいと思っています」

 Jリーグ公式戦の再開は決まったものの、新型コロナウイルスの影響で、さまざまなスポーツが活動休止、または大会中止を余儀なくされている。荒木自身、「こういう時期にサッカーをやっていて良いのか」と自問自答することもあったという。ただ、再開が決まった以上、すべての迷いを捨てて勝利に向け突き進むのみだ。

「感染の予防、対策などに尽力されている方がたくさんいらっしゃる中で、僕たちだけトレーニングをしていて良いのかという思いもありました。ただ、僕たちには僕たちにしかできない勇気付けというものがあると思いますし、やる以上はそういった不安は持たずにしっかり全力でプレーしようと思います」

 公式戦中断から4カ月あまり。まずは無観客での開催ながら、待ち焦がれたJ1リーグが7月4日から再開する。第2節として組まれたのは、ノエビアスタジアムでの神戸戦。第1節の鹿島戦に続き、サンフレッチェがアウェイの地で二つ目の白星を積み重ねる。