エディオンピースウイング広島で行われたリーグ最終戦は、2戦連続の逆転で広島が勝利。1点追う後半、わずか5分間で逆転に成功した広島は、リーグ戦の年間順位を4位で終了した。

同点ゴールを決めたジェルマン。終了後のインタビューでは広島への感謝を語った

 ひとつでも順位を上げるためにも勝利で終わりたい広島は、前半だけで9本のシュートを放つものの湘南GKの好セーブに阻まれる。後半33分には元・広島の藤井智也に右サイドを突破されると、最後はオウンゴールで失点。苦しい時間帯に追いかける展開となるが、ここで選手交代が奏功する。

 後半41分、途中出場の菅大輝のクロスを、ジャーメイン良に代わって投入されたジェルマンが頭で叩き込んで試合を振り出しに戻すと、直後の後半44分には佐々木翔がPKを獲得。これを木下康介が左下に流し込み、後半終了間際の90分に逆転に成功した。4分のアディショナルタイムも果敢に攻め続け、湘南をゴールに寄せ付けることなくリーグ戦を3連勝でフィニッシュ。他会場の試合結果を受け、リーグ戦順位は4位が確定した。

 試合後には26,373人のファン・サポーターの前でシーズン最終戦セレモニーが行われ、クラブを離れるスキッベ監督が挨拶。「まず最初に重要な話を。明日と、明後日はオフです」と切り出すと、スタジアムには笑い声があふれた。

「サンフレッチェ広島というクラブに、非常に大きな感謝を申し上げます。吉田練習場、エディオンスタジアム広島(現ホットスタッフフィールド広島)、エディオンピースウイング広島と、素晴らしい環境がそろっていました。広島での4年間、素晴らしい人たちに囲まれ本当に幸せに過ごしてきました。ファン・サポーターのみなさんの声はいつも自分たちを勇気づけてくれました。本当にありがとうございました。このチームは、これまで所属したなかでいちばんのチームでした。彼らとともに戦えたことを誇りに思います。このチームとサッカーをするのはすごく楽しかった。そうした人々に囲まれてサッカーができたことを幸せに思います。ありがとうございました。ダンケシェン」

 クラブに関わるすべての人に、丁寧に感謝の言葉を語ったスキッベ監督。セレモニーの最後には選手・スタッフに胴上げされると、笑顔でピッチをラウンドした。

 広島は12月10日に行われるACLE・上海申花戦(エディオンピースウイング広島)が年内の最終戦。また、同試合がスキッベ監督が広島で指揮を執る最後の試合となる。