◆過密日程でも目指すのは全試合出場

 再びA代表に招集されるには、公式戦再開後のパフォーマンスが非常に重要なものとなる。コロナ禍の影響で過密日程となるが、荒木自身が目標に掲げるのは全試合スタメンでのフル出場だ。

「過密日程になるからチーム全体でハードワークの量を減らすということはないです。非常にタフな戦いになると思いますけど、そのために今、良いコンディションをつくる努力をしているので自分自身に関しては全試合に出るという意識でいます。あとは試合で使ってもらえるように、良い結果を残すだけかなと思っています」

 4日後の7月4日には、いよいよJ1リーグが再開の時を迎える。サンフレッチェが対峙するのは、スター軍団のヴィッセル神戸。昨季リーグ2位の得点数を誇るチームに、かつて広島に在籍したドウグラスが加わり攻撃力はさらに増している。とはいえ、昨年はリーグ戦2戦2勝で、その内の一つである10月のホームゲームでは6対2と大勝した。近年の結果を見ても、決して相性の悪いチームではない。

「良い準備をして、まずはサポーターの方に元気な姿を見せて勝利を届けられるように頑張りますので、サポーターのみなさんも、まずは感染しないことを心がけて再開を楽しみに待っていただければと思います。そしてチームでタイトルを獲れるように、その中でしっかり個人としてもチームに貢献できるように頑張っていきたいと思います」

 6月19日にはトップチーム全選手、スタッフなど合わせて59名にPCR検査を行い、全員の陰性を確認した。5季ぶりのタイトル獲得に向け、荒木をはじめ全選手の視界は良好だ。公式戦再開を待ちわびたサポーターに勝利を届けるため、サンフレイレブンが敵地・神戸で力強く躍動する。