プロ野球・広島東洋カープ、サッカーJ1・サンフレッチェ広島をはじめ、多数のスポーツチームが存在する広島県。広島アスリートマガジンの連載《HIROSHIMA SPORTS NAVI》では、スポーツ王国と呼ばれる広島で活躍するスポーツチームから、選手自らがナビゲーターとなりチームや競技の魅力を紹介する。

 今回は、『イズミメイプルレッズ』から三橋未来選手が登場。チームの主将を務める三橋選手が、ハンドボールの魅力をたっぷりお届けします!

「左利きが有利」とされるポジションで、右利きながら活躍を続ける三橋選手。同じポジションのジュニア選手に声をかけられることも多いという。

◆『投げる・飛ぶ・走る』全てが詰まったハンドボール

 読者のみなさん、はじめまして。女子ハンドボールチーム・イズミメイプルレッズ(以下、メイプル)の三橋未来です。

 みなさんは、ハンドボールをご覧になったことはありますか? ハンドボールは、『投げる・飛ぶ・走る』という三大要素を備え、試合時間60分の中でより多くのゴールを決めて得点を奪い合うスポーツです。試合の展開がスピーディーで、あっという間に点差が離れてしまったり、逆に点差が離れていてもあっという間に追いつくことができたりと、目が離せない展開も魅力の一つです。正面からのコンタクト(身体接触)が許されているので、ハードなぶつかり合いや緻密な駆け引きもあり、プレーをしている選手はもちろん、見ている方にも楽しんでもらえるスポーツだと思っています。

 ハンドボールは基本的に用具を使わず、ボールだけでプレーをするスポーツですが、「ならでは」のアイテムとして、松脂(まつやに)が挙げられます。これは、ボールが滑らないように手に塗って使用するものなのですが、かなり粘着力があるので、手の皮が剥けてしまったりするんです。これを私たちは、「松脂負け」と呼んでいます。また、ハンドボールは選手同士の接触があるスポーツなので、プレー中にユニホームや髪にも松脂がついてしまうことがあるんです。松脂は専用のクリーナーでなければ落とすことができないので、その点で大変な思いをするのは、ハンドボール選手ならではの悩みかもしれません。