◆結果を求めすぎて二軍降格

 

結果セカンドゴロに倒れ、4月27日の横浜戦では空振り三振に終わり、結局2打数ノーヒットのまま二軍降格となりました。二軍での打席と一軍での打席。違いは何だったのでしょうか?
「二軍の時は早く一軍に上がりたいという強い気持ちでがむしゃらにボールに食らいついていたので、結果も残ってきていたのだと思います。それが一軍に上がってからは、結果を求めてしまい自分の思ったスイングができていなかったように感じます。精神的に気持ちが前に出ないと、やっぱりバットも出てこないんですよね。今の守備力ではスタメン出場は難しくて出場機会も少ないので、とりあえず二軍でもっと試合経験を積んで、守備も安心して見られるようになって戻ってきてほしいと言われました」

しかし守備面の影響は打撃にも波及し、二軍でも打撃が振るわなくなり、成績も下降気味になってきました。
「二軍に降格しても、一軍にいたときのような結果を求める気持ちが強くて、なおかつ守備の方でも悩んでいました。そういうところで精神的にも肉体的にも疲れていた部分もありました。そのため、なかなかバットも出てこず結果を残すことができなかったんです」

気持ちが守りに入っていたことが気づいたきっかけは?
「5月31日からの名古屋遠征を外された時です。その時に『何やってんだろう自分は』って、結構自分なりにひとりで考えて、自分はがむしゃらにやるしかないと思ったんです。自分は思い切りの良いバッティングが評価されていたので、もう一度そこを初心に戻って頑張ろうと思いました」

松山選手にとっての初心とはフルスイングのことでしょうか?
「はい。結果を求め過ぎて形にこだわっていたので、いつしか忘れてしまっていたんです。ただ、遠征から外れたことで、やっぱり自分はフルスイングして思い切って積極的に行った方が、絶対結果も残ると思ったので、フルスイングをしようと思いました」

フルスイングのこだわりは?
「あります。ただの大振りではなくて、良い形でフルスイングすれば、当たった時の打球の強さは全然違うので、強いライナーで内野が弾いたりしてもヒットになることもあるじゃないですか? そういう打球を求めたい。右中間を真っ二つにライナーで行く打球が理想です」

プロ野球選手などの影響を受けたのでしょうか?
「フォームを参考にしているのは高橋由伸さんですけど、影響を受けた選手はいません。フルスイングは自分で小中高大と、自分は何も考えずただ来た球を思い切り振れとずっと言われてきたことです」