7月14日から東京ドームで熱戦が繰り広げられている社会人野球・第94回都市対抗野球大会。第8日となる21日の2回戦では、9年ぶりの8強入を目指すSUBARU(太田市)と、3年ぶり13回目の出場となる三菱自動車岡崎(岡崎市)が対戦した。試合は、中盤まで両者流れを渡さない拮抗した展開で進んだが、終盤に三菱自動車岡崎が得点を重ね9対3で勝利。2003年以来20年ぶりの準々決勝に駒を進めた。

SUBARUの補強選手として参加した、エイジェックの河北将太。

 今大会エイジェックから補強選手として選出された右腕・河北将太は6回途中からマウンドに。初球151キロの直球を豊住康太に捉えられ、打球はそのままスタンドに突き刺さる3ランホームラン。「打たれた瞬間でした」と河北自身が振り返る一撃に、思わずマウンドでうなだれた。しかしその後は、持ち味の直球と鋭く落ちる変化球で後続を断ち、初の都市対抗のマウンドを後にした。

 試合後河北は「今日の登板機会を活かせなかったのは、ファンのみなさん、チームのみなさんに申し訳ない。でも、この大会を通して成長でき、たくさんの人が応援してくださる球場の雰囲気は新鮮で楽しかった」と振り返った。さらに「歴史のあるチームに帯同させていただけたことは僕にとっての財産ですし、次につなげたい。今度はエイジェックのユニホームで帰ってきます」と決意を新たにした。

 社会人野球都市対抗大会の決勝戦は、7月25日18時から東京ドームで開催予定。2023年の頂点に立つのはどのチームか、さらに注目が集まる。