7月23日(日)、中学硬式野球フレッシュリーグ『第36回夏季九州選手権大会』の決勝が、佐賀県嬉野市の嬉野総合運動公園球場で行われ、佐賀フィールドナイン(佐賀)が谷山イーグルス(鹿児島)を7-1で破り、6大会ぶり3度目の優勝に輝いた。

勝ちにこだわり、チャンスメークに徹した4番で主将の小峰選手

打線つながり初回に3点 エースも復調で投打がっちり

 「うちらしく、コツコツと点を重ねた試合ができた」。若林暁生監督の言葉通り、打線のつながりを意識した佐賀フィールドナインが、栄えある第1回の全国切符を手にした。主将であり、BFA U-15アジア選手権日本代表でもある小峰渉央選手は「全員で目標にしていた優勝ができてうれしい」と白い歯を見せた。

 初回の攻防が試合を決めた。先発の横尾宗二郎投手は、これまで立ち上がりに不安を抱えていた。だがこの決勝では、初回をきっちり三者凡退。上々な滑り出しを見せ、その踏ん張りに打線も奮起した。
 その裏、3番・西 柚希選手の適時打で幸先良く1点を先制。続く4番・小峰は、一死一塁で「後ろにもいいバッターがいる。チームのためにつなごう」と、ストレートを左前に引っ張ってチャンスメークした。6番・古川颯人選手は、二死二、三塁の好機でレフト前に放ち、さらに2点を加えて差を広げた。

ケガから復調し、見事1失点に抑えたエース横尾投手

 5-0で迎えた五回。2本の安打などで横尾投手は1点を失った。だが、次の六回に、「絶対に抑えよう」と意を強くしてマウンドへ。縦のカーブを駆使しながら、わずか6球で三者凡退に仕留めた。

 この投球内容に、若林監督も「気持ちのこもったピッチング」と目を細めた。実は横尾投手は、春先に故障して戦線に復帰したばかり。決勝の先発も、若林監督は試合直前まで悩んだが、「横尾と心中するつもり」で起用を決めたという。今季初めて80球以上を投げた横尾投手だったが、その起用に見事に応えて見せた。

 がっちりと投打がかみ合った佐賀フィールドナイン。決勝戦は誰もが憧れる甲子園で開かれるという全国大会の出場権を得た。「フレッシュリーグの代表として恥じない戦いをしたい。目指すは優勝」と小峰選手。九州のチャンピオンとして、全国の強豪に一戦必勝で食らいつきに行く。

 各リーグの覇者が集うエイジェックカップは、8月28日大阪シティ信金金庫スタジアム、8月29日阪神甲子園球場(決勝)で、中学硬式野球リーグの垣根を越えた大会として初開催される。

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