◆一番縁のある球団に入団

― 広島という土地に縁があるそうですね。
「兄弟が二人とも広島に進学したので、まさか3人とも広島にお世話になるとは思いませんでした(笑)。考えてみれば高校の監督さんも広島大出身でしたし、広島新庄高とも2年の冬に練習でお邪魔したこともありました。そういう意味では一番縁のあるところに入ったんだなと思いましたし、カープにも愛着を感じています」

― 26日中日戦で二軍で今期初先発の機会を得て5回無安打という素晴らしい投球を披露しました。
「前の週ぐらいまで調子が悪かったんですけど、だんだん調子が上がってきて自分でもいけそうだなと思い始めてきたタイミングだったので良かったです。青木さん(勇人・三軍投手コーチ)からは「とにかく腕を振ってこい」と言われましたし、1年目だし打たれるのは仕方がないという気持ちで開き直ったことが良い結果に繋がったのだと思います。球速自体は147キロでしたが相手の打者が振り遅れていた感じもありましたし、ヒットも出なかった点は良かったと思います」

― 初の先発マウンドでは具体的にどのようなことを意識していたのですか?
「塁に走者が出てからどう投げていくのかということを意識していました。入団当初はクイックが苦手でしたが、練習をしていくうちに徐々にクイックタイムが早くなり、球の力も出てきました。ひとまずはクイックでも投げていける、押していけるというのは分かる登板だったと思います」

― 投手として一番こだわりを持っている部分はどんな所ですか?
「僕の長所は直球で空振りが取れるところだと思います。また直球が生きているからこそ、変化球が生きてくるのだと思います。今の目標は真っ直ぐを軸にしていく投球の構築です。真っ直ぐで押せるうちは押していくつもりです。そこに人生で投げこんでいった球数もどんどん経験として積み重なっていき、安定感もでてくるのではないかと思います」

― 最後にプロ野球選手としての目標を教えてください?
「プロ野球選手になったからには一軍選手として活躍したいと思います。そのためには良い過程を自分でつくること、たとえ代役であっても与えられたチャンスを生かすということが大事です。またチームからの期待に応えられるということが自分の信頼に繋がってくるはずです。しっかりと信頼を築いて〝こいつが投げるなら大丈夫だ〟と思われるような投手になりたいです」