新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1951年から途切れることなく開催されていたオールスターゲームが中止となった。交流戦に続く中止発表だっただけに、プロ野球を愛するファンの間で衝撃と共に受け止められた。

 そこで当WEB上では4回に渡り“カープとオールスター”に焦点を絞り、記憶と記憶に残る数々の名シーンをプレイバック。第1回目に続き、今回はカープの第一次黄金期を含む1980年から1999年までを振り返る。

現役引退の前年ながら、85年の球宴第3戦で豪快な本塁打を叩き込んだ山本浩二。

◆1985年/藤井寺 王貞治を抜き山本浩二が球宴最多本塁打をマーク

 攻守両面で歴代屈指の好成績を残している山本浩二は、オールスターゲームの舞台でも他を圧倒する記録を残している。1973年に初出場を果たすと、そこから現役を引退する1986年まで14回連続で出場。この数字だけでも球界を代表する選手だったことが伺えるが、打撃成績の面でも突出した数字を記録した。

 オールスターゲームでの通算本塁打は歴代1位の14本で、通算打率.316(100打席以上)と通算打点27は共に歴代3位。70年代後半からは王貞治に代わる球界一のスラッガーとしての地位を確立し、カープの黄金期を彩っていった。

 なお、オールスターゲーム直後にはペナントレースで通算500本塁打を達成。現役中に残した536本塁打は王貞治、野村克也、門田博光に次ぐ歴代4位の大記録である。