2月27日に終了した、2024年カープの春季キャンプ。キャンプ中のブルペンでは、黒田博樹球団アドバイザーが投手たちに熱心に指導する姿が見られた。『野球殿堂入り』を果たした投手の存在は、チームにとっても大きいはずだ。

 ここでは日南キャンプを視察したカープOB・大野豊氏が語る、2年目のシーズンに挑む新井監督、そして黒田アドバイザーへの思いを紹介する。(数字は2月7日時点、全3回・第3回)

日南キャンプでブルペンに入り、森翔平に指導する黒田博樹球団アドバイザー。

◆『殿堂入り』を果たしたアドバイザーも、キャンプに帯同

 キャンプでは、新井貴浩監督、黒田博樹球団アドバイザーと話をする機会もありました。新井監督は相変わらずの明るい雰囲気で、チーム全体を盛り上げていました。昨年、初めて監督に就任し、さまざまな経験を積みながら2位という順位でシーズンを終えました。

 1シーズンを終え、チームの雰囲気、個々の選手の特性もかなり把握できているのでしょう。そういう意味でも、2年目となる今年は入りやすいキャンプだったのではないでしょうか。

 また、監督を支える藤井彰人コーチ、黒田アドバイザーの存在も心強いです。黒田アドバイザーは今年の1月に『野球殿堂入り』が発表されました。キャンプで挨拶をした時には、「このたび殿堂入りさせていただきました。大野さんの仲間入りをさせてもらいました」と報告してくれ、私からも「おめでとう」と声をかけさせてもらいました。

 そうした存在が身近にいるということは監督にとっても非常に大きいと思いますし、黒田アドバイザーが投手陣に伝える言葉の一つひとつには重みがあります。若い選手たちには自ら話を聞きに行き、学ぶ姿勢を大切に、自分の力に変えていってもらいたいと感じています。今回名前を挙げた選手を含め、若手の台頭、ベテランの奮起を楽しみにしていきたいと思います。