2024年3月に開催される、W杯アジア予選(北朝鮮戦)の代表メンバーが発表された。堂安律(フライブルク)、上田綺世(フェイエノールト)、田中碧(デュッセルドルフ)らに加え、長友佑都(FC東京)がカタールW杯ぶりに召集されたことでも話題となっている。

 サンフレッチェ広島からは、大迫敬介・川村拓夢の2選手が選出。『日本のGK』として期待のかかる大迫が、ユース同期でありチームメートとして切磋琢磨する二人への想いを語った。(「広島アスリートマガジン2023年5月号」掲載記事を再編集)

2024シーズン開幕戦では、満員のサポーターの前でクリーンシートを達成した。

盟友たちとつかんだタイトル。充実感を味わったシーズン

ー2022シーズンのルヴァン杯優勝を受けて、ファン・サポーターのみなさんからの期待もますます高まっていると感じます。

「注目や期待の高まりは、僕たち選手もとても感じています。やはり2年前、3年前に比べると見に来てくださる方の数も明らかに増えていますし、クラブがいろいろな努力をしてくれていることも感じます。そこで僕たちがうまく結果を残せば『また見に行きたい』と感じてくれる方も多くなるはずですし、今はそういう観客を魅了できるサッカーができているという手応えも感じています。声出し応援が解禁されたのも、とても心強いですね。コロナ禍での手拍子や拍手といった応援ももちろん力になっていましたが、それに慣れてしまっていたこともあって、声出しが解禁になったことで改めて『ああ、これがやっぱり、自分たちのサッカーだよな』と感じています。2023年はエディオンスタジアム広島のラストイヤーでもあるので、なんとしてでも結果を残して、良い思い出で終わることができたら良いなと思っています。自分がデビューしたのもエディオンスタジアムですし、ホームスタジアムとしての思い入れもありますしね」

ーサンフレッチェユースの同期である満田誠選手、川村拓夢選手は、大迫選手にとってどのような存在なのでしょうか。

「二人の持ち味は、その運動量やスピードです。満田選手はチームへの貢献度が本当に高い選手ですし、川村選手は攻撃にも守備にも参加しなければいけないポジションで、一番運動量も求められるなか、毎試合チームのためにハードワークしてくれています。二人の存在は本当に心強いですし、助かっています」

ーそんな同期のお二人と一緒にルヴァン杯のタイトルをつかんだ2022年は、大迫選手にとってどのようなシーズンだったのでしょうか。

「デビューしてから、自分のなかで一番納得できるというか……良い感覚のなかで過ごすことができた1年だったと思っています。ピッチに立っている時のプレーの感覚というか、全てのプレーにおいて余裕があったり、理想的な動きができていたり、イメージと実際のプレーがリンクしていたように感じます。特にシーズン終盤はその感覚が強く、試合に出場していても楽しかったですね」

(続く)