5月19日、アウェイ・京都の地に乗り込んだサンフレッチェ広島。前半9分の川村拓夢の先制ゴールを皮切りに、5得点をあげる快勝でリーグ戦6試合ぶりの勝利を手にした。

 立役者となったのは、自身初のハットトリックを達成した新井直人だ。ここでは改めて、新潟から移籍加入したばかりの新戦力が、加入会見で語った決意を振り返る。(会見は2024年3月22日)

今季加入しすでに5得点を挙げている新井直人。(写真は5月15日・鹿島戦)

 2019年に新潟でキャリアをスタートさせた新井は、2021年にはC大阪に移籍。徳島への期限付き移籍を経て昨シーズン新潟に復帰していた。2024シーズン開幕直後の異例の移籍となったが、22日にはさっそくチームの全体練習に合流。午後に行われた加入会見では、移籍への強い覚悟と古巣への深い感謝を口にした。

 広島加入までの経緯を聞かれると、「自分の気持ちは今でも言葉にするのは難しいが、1日でも早く馴染んでいきたいというのが今の気持ち。具体的には1週間前くらい前にオファーをいただき、両クラブと話を進めて今日に至った。広島に対しては、サッカーの内容だけでなく、チーム全体の雰囲気の良さも感じていた。相手チームに対してそういう感覚になることは、なかなかあることではない。最後は自分自身で覚悟を決めて、移籍を決断した」とコメント。

 自身のストロングポイントとしては「複数ポジションで質の高いプレーができること。得点能力」を挙げ、「守備の選手でもあるので、対人能力や、ゴールを守るところを見てもらいたい」と新天地での活躍を誓った。

「この時期の移籍はあまり例がないのは聞いていました。広島からオファーをもらい、覚悟を決めて移籍してきたが、前所属である新潟にも最大限の感謝をしています。リスペクトの思いを忘れずプレーしていきたい」と、会見中に何度も新潟への感謝の思いを口にした新井。

 自身の原点となったチームへの感謝を胸に、広島でさらなる飛躍を目指す姿に注目が集まりそうだ。