ルヴァン杯、リーグ戦ともに、サンフレッチェが最高の滑り出しを見せた。しかし、大分戦での逆転負けから潮目が大きく変化。システム変更などで現状打破を試みるも、連戦が続く中で全ての選手に戦術が浸透しているとは言い難い状況だ。過去に例を見ない厳しいシーズンとなるなか、選手たちはどのような意図を持ってリーグ戦を戦っているのか。新キャプテンに就任した佐々木翔に話を聞いた。

不動の左ストッパーとして、サンフレッチェの堅守を支える佐々木翔選手。

─ 自粛期間を経てのリーグ戦再開となりました。過去に例のない異例のシーズンになりましたが、神戸戦を迎えるまでの調整はいかがでしたか。
 「試合前の段階で、すでに中断前と変わらない状態まで上がっていました。個人としてだけではなく、チームとしても連係も含め落ちている部分はないと思います。ただ、伸びているかと言われると、それは公式戦を戦う中で精度が上がってくる部分もあると思うので、そこは最初から全てうまくいくということはないと思います。いずれにせよ試合を重ねながら、積み重ねていかなければいけないものもたくさんあるでしょうね」

─ 新型コロナウイルスの感染にも注意を払わないといけないですし、本当に難しい調整を強いられたと思います。
 「コンディションをつくるという部分で今回は普段とは違うつくり方が必要で、トレーニングマッチ(対鳥取、対岡山)を消化したくらいからフィジカル、メンタル含め全員の状態が上がってきたような気がします」