1982年6月22日生、東京都出身/180㎝・102kg/反旗を翻したEVIL選手が、急所攻撃などを織り交ぜ内藤選手から2本のベルトを強奪。

◆伝説の新日本VSUインター

 この試合が印象に残っているのは、やっぱり25年ぶりの優勝だったからだと思うんです。もちろん毎年のように優勝争いをして、毎年のように優勝するのもいいですけど、なかなか勝てなくて、悔しい負けもいっぱいあったからこそ、25年ぶりの優勝がより一層に喜べたところも多分にあると思うんです。

 これは前回のコラムでも書きましたけど、プロレスは勝った試合よりも負けた試合の方が印象深いことが、けっこうあるんですよね。自分がファンの頃を思い出しても、応援していた選手が負けた試合の方が記憶に残っているものが多いです。

 オレは武藤敬司選手のファンだったんですけど、武藤選手が髙田延彦さんに負けた試合は印象深いです。1995年に新日本プロレスとUWFインターナショナルの対抗戦が勃発して、その一発目の10・9東京ドームでは武藤選手が髙田さんに勝ちました。

 でも、翌年1・4東京ドームでは武藤選手が負けてしまって、当時テレビで見ていたんですけど、とにかく悔しくて、泣くのを我慢していました。試合をビデオに録ってあったけど、見返すことなくすぐに消しましたからね。あれぐらい悔しかった負けは、後にも先にもないです。

 そういう意味でいうと、内藤哲也っていうレスラーは負けることの方が多いし、自分で言うのも変な話ですけど、いいところで負けるっていう(苦笑)。仮にオレがまだプロレスファンだったとしたら、内藤哲也を応援していたかもしれないですね。