2024年は二軍で最多となる106試合に出場し、次代のクリーンアップ候補として注目を集めた内田湘大。誰よりも多く打席に立ち、アピールに成功すると、シーズン最終戦では一軍初出場・初安打を記録するなど大きな可能性を感じさせた。春季キャンプ直前、2025年の飛躍を目指す内田に話を聞いた。(全2回/第2回)
◆継続したのは“タイミング”と“間合い”と“脱力”
─バッティングについてお伺いします。プロ2年目を終えて、投手への対応、技術面の変化はいかがですか?
「少しずつ対応できてきているのかな? とは自分では思います。新井良太コーチからは、タイミング、間合い、脱力は常々言われています。これは1年目からずっと言われているので、そこは求めてやってきたところです」
─チームには同世代の野手も多くいます。彼らはどんな存在ですか?
「刺激にもなりますし、ライバルでもありながら、切磋琢磨できる仲間でもあります。自分が相手を刺激できているかは分からないですが、自分はその刺激を受けているのかなと思います」
─2年目を終えて、10月のフェニックス・リーグでは結果が残りましたが、振り返っていかがですか?
「数字は残っているので、『調子が良くない』と言うとビックマウスになってしまうんですけど……、実は自分の状態はあまり良いと思っていませんでした。ですが、ストライクからのアプローチだったり、四球を取れたり、そういうことができました。結果的には良くなっていきましたが、 最初の方は良くなくて、そこでなんとか1本出したりとか、そこでなんとか、四球を取ったりだとかができたので、ある程度結果を残すことができたと思います」
─秋季キャンプではどのようなテーマで取り組まれていましたか?
「新井監督も言っていたのですが、量はもちろんこなす中で、質もしっかりと高めることを意識していました。再現性を高めるための打撃フォームも、フェニックス・リーグと、シーズン後半戦で良くなっていたので、そこを意識していました」
─振り込みは相当な数でしたか?
「そうですね。自分は中学の時に相当振り込んだり、走り込んだりしていました。ですが、今回秋のキャンプは人生の中でもトップの方だと思います。きついですし、大変でした(苦笑)」
─キャンプで新たにつかんだものなどはありましたか?
「バッティングはもうタイミングだと思っています。一生の課題だと思うのですが、そのタイミングを取ることが自分は得意な方ではないので、意識しました。また、投手がクイックになった時にどう対応するかということが新しく課題として見えたので良かったのかなと思います」
─自主トレでは、鈴木誠也(カブス)選手といっしょにトレーニングをされたと聞きました。
「去年と同じく、誠也さんの自主トレに参加させていただきました。誠也さんは、引き出しがすごいので、聞いて、自分に落とし込めたら良いなと思います」
─鈴木誠也選手とのトレーニングで印象的なことはありますか?
「ただ教えてくれるだけではなくて『自分で考えて、どう思った?』、『それをやるためにどうしていけば良いとか、自分の中にある?』という感じで、『これやってみな』と言って教えていただけます。『それをやっていく上でどういう意識でやったのか』とか、問いかけをしてくれます。なので、自分もすごく頭を使うので、身になる感じがします」
─改めて、理想の選手像はありますか?
「信頼されるバッターになりたいです。それは昔から変わっていません」
─2025年シーズンの数字的な目標設定と、ファンのみなさまに向けてメッセージをお願いします。
「一軍で2桁本塁打を打ちたいと思っています。2025年は一軍で活躍するので、応援よろしくお願いします!」
内田湘大(うちだ・しょうだい)
2004年9月22日生、長野県出身
利根商高ー広島(2022年ドラフト2位)。プロ2年目の2024年は二軍でトップとなる106試合に出場し、4本塁打をマーク。シーズン最終戦で一軍初出場を果たし、初安打も記録した。将来の主軸候補として、3年目の飛躍が期待される若鯉。