4月27日に都市対抗野球・栃木県予選決勝が足利市ジェットブラックフラワーズスタジアムで行われ、エイジェックが6対1で全足利クラブを下して大会5連覇を達成した。両チームは、6月28日から開催される北関東予選への出場が決定。エイジェックは、2年連続3度目の都市対抗本大会出場に向けて好スタートを切った。

エイジェック先発・谷内隆悟

 決勝の先発マウンドを託されたのは、3年目の左腕・谷内隆悟。日立市長杯の日本製紙石巻戦ではリリーフとして5回を投げ、1安打9奪三振の快投を見せるなど、成長著しい注目株だ。この日も、3回まで無安打4奪三振と完璧な立ち上がりを見せたが、4回にソロ本塁打を浴び、先制を許した。

 しかしその裏、エイジェックは3番・渡辺凌矢と5番・和田泰征の適時打で2点を奪い、すぐさま逆転に成功。さらに5回には渡辺の適時二塁打で2点を追加し、試合を優位に進めた。7回にも2番・草野里葵の適時打と渡辺の犠牲フライで突き放し、試合を決定づけた。

 谷内は140キロ台前半の速球と多彩な変化球を織り交ぜ、全足利打線をわずか2安打に封じて完投し、大会最優秀選手に選ばれた。

 「状態があまり良くない中でもテンポ良く投げられたのが良かった。変化球を多めに投げたことで得た感覚を、次の登板につなげたい」と手応えを語った。

 さらに「北関東予選でもマウンドに上がれるよう、まずはケガなく過ごすことが第一。よりパワーアップした状態で臨めるよう、残り約2カ月を濃い時間にしていきたい」と意気込みを見せた。

 この試合では1番・髙岡佳将が2安打、2番・草野が3安打1四球でチャンスをつくり、3番・渡辺が3安打4打点と、上位打線がしっかり機能した。つながる打線と多彩な投手陣が強豪居並ぶ北関東で今年も旋風を巻き起こすことを期待したい。