カープ球団を支える人たちは、どんな仕事をしているのか? 本連載は、さまざまな立場・場所からチームを支える人たちにスポットライトを当て、裏側のお仕事について探っていく。今回は現役時代カープで活躍し、現在は二軍マネージャーを務める下水流昂さん。現在の仕事内容や、やりがいなどについてお話を聞いた。(全2回/第1回)
◆現役時代は強打の外野手として活躍。現在は頼れる二軍マネージャー
現在僕は、カープ球団のファーム管理部に所属し、主に二軍の運営・広報として業務しています。4人の部署となり、現役引退直後から携わっています。
2013年にプロ入りし、カープ、楽天で9年現役としてプレーさせていただきました。振り返ってみれば、思い描いたような活躍はできなかったですが、カープでリーグ3連覇を経験させていただき、その間に少しでも試合に出ることができました。大した成績ではありませんが、いまだにファンの方々から声をかけていただくこともあり、本当に感謝しています。また、2019年シーズン途中からは、トレードで楽天に移籍しましたが、カープとは違う球団、パ・リーグでのプレーができたという意味では、自分のなかで物差しが増え、すごく大きな経験をさせていただいたと思っています。
2021年に楽天を戦力外となり、現役を続けたいという思いもありましたが、当時故障も抱えていました。悔しさもありましたが、年齢のこと、成績も残せていなかったことなど、いろいろ考えた結果、現役引退を決断しました。引退直後、いろんな選択肢がある中で、カープ球団から連絡があり「戻る気はないか?」と声をかけていただきました。僕にとってカープは良い思い出も多く、選手も含めてみんなの事が大好きでした。そして3年半、カープを外から見たことで、改めてカープの良さというものも感じていました。それだけに、1度カープを出た僕に対して声をかけていただいたことはすごくうれしく思いましたし、カープに戻ろうと決めました。
2022年に球団職員としてカープに戻ってきてから、ファーム管理部に配属となり今シーズンで4年目になります。基本的な業務内容としては、二軍の運営となります。主に二軍が試合を行う上での移動、宿泊の管理、出発スケジュールや試合前日、当日も含めてのスケジュールを管理しています。また、メディアのみなさんから選手取材の相談がある際には、広報として僕が窓口となっています。
選手時代にマネージャーの方々と接する機会はもちろんありましたが、実際になってみると、思っていた以上にやる事が多いんだなと、改めて思いました(苦笑)。特に1年目の2022年当時は、まだコロナ禍だったので、そういった対応も含めて大変さを感じました。僕はチームに帯同して動いているので、現役時代と同じようなところもあるのですが、やはり仕事のリズムは全く違いますし、慣れるまでに戸惑いもありました。
(後編へ続く)