◆「天性のバットコントール」西川龍馬(2015年ドラフト5位)

 名門の敦賀気比高では1年夏にレギュラーの座をつかみ、3年春にはセンバツに出場。卒業後は社会人野球の王子製紙に入社し、1年目から公式戦に出場した。2015年には3番ショートとして都市対抗野球で大会優秀選手に選出される活躍を見せ、ベスト4進出の原動力となった。カープから5位指名ながらも、将来性を高く評価され丸佳浩や田中広輔が背負った“出世番号”である背番号63を任された。

 1年目から規定打席未到達ながら62試合に出場し、天性のバットコントロールを武器に打率.294をマークすると日本シリーズも経験。2年目、3年目と連覇を続けるチームの中で着実に出場機会を増やしていった。そしてプロ4年目の昨シーズンは外野へのコンバートが転機となり、初の規定打席に到達。打率.297、159安打、16本塁打を記録するなどチームに欠かせない存在へと成長。今季はレギュラー格として3番としてスタートし、序盤途中からカープ打線の切り込み隊長の役割を担っている。

◆「打てる捕手として成長中!」坂倉将吾(2016年ドラフト4位)

 強打の日大三高で1年秋からレギュラーに定着。強肩を買われ外野手としてプレーしていたが、2年から正捕手としてチームを率いた。甲子園出場は果たせなかったものの、強打と強肩でスカウトの注目を集め、カープから4位指名を受けて入団。入団当初からプロの変化球への高い対応力を見せるなど、非凡な才能の持ち主として1年目ながら二軍戦で99試合に出場し、リーグ2位の打率.298をマークした。ファーム日本選手権では同期入団の高橋昂也とのバッテリーでフル出場。二軍チームを初の日本一に導く活躍を見せMVPを獲得した。

 かつての鈴木誠也と同じく、高卒1年目の2017年から一軍での試合を経験。プロ三年目の昨季は打撃を生かし、出場機会を増やすために外野にも挑戦した。捕手一本で勝負するプロ4年目の今季は、序盤から勝負強い打撃を披露し、規定打席未満ながら4割に迫る打率をマーク。捕手としても會澤に次ぐ試合出場数を記録し、遠藤淳志のプロ初完投をアシストするなど第2捕手としてさらに存在感を高めている。