カープにとって特別な日であるピースナイター(8月7日、マツダスタジアム)で、昨季ドラフト7位入団の高卒プロ2年目・羽月隆太郎が持ち味を存分に発揮し、上々の一軍デビューを果たした。

若鯉らしいハツラツとしたプレーで、一気にカープファンの心を鷲づかみにした羽月隆太郎選手。

 高校野球界名門の神村学園高では1年夏からレギュラーを奪取し、2年夏には甲子園ベスト16進出に貢献。167㎝と小柄ながら、俊足巧打の内野手として早くからスカウトの注目を集めた。2018年のドラフト会議でカープから7位指名を受けると、1年目から二軍戦で89試合に出場。217打数65安打の打率3割、そして持ち味である足でも23盗塁を記録した。

 今季もウエスタン・リーグで21試合に出場し、打率.327と高アベレージをマーク。同期入団の小園海斗の調子が上がらない中で、存在感を見せ続けてきた。そんな二軍での結果が認められ、8月7日に待望の一軍初昇格を勝ち取った。すると佐々岡真司監督は『2番・セカンド』で即スタメン起用を決断。二軍でスキルを磨いていた元気印は首脳陣の期待に応え、第1打席から先制点を呼び込む犠打をきっちり決めてみせた。

 これで勢いづいた羽月は、一、三塁の場面で迎えた第2打席で絶妙なセーフティスクイズを決めプロ初安打、初打点を記録。さらに5回には快速を飛ばし2点タイムリー三塁打を放ち、最高の形でプロ初のお立ち台に。初々しい返答でファンを喜ばせた。

 近年のカープではドラフト下位指名ながらも、早い段階で一軍で結果を残す選手がいる。ここでは過去5年に絞り、早い段階で一軍で結果を残したドラフト下位指名選手を振り返っていく。