メジャーリーガー・鈴木誠也が好調だ。現在ナ・リーグ中地区の首位を走るカブスのなかで、本塁打数チームトップ、打点数も77打点と連日活躍している。
2019年、2021年と2度にわたってセ・リーグ首位打者に輝いた鈴木は、まさに打線の中心としてチームをけん引してきた。現在の新井カープに目を向けてみると、ファビアンが打率.307でリーグトップ、本塁打10本でリーグ5位、暫定首位打者につけている(7月10日現在)。ここでは改めて、カープの歴代首位打者たちを振り返ってみよう。
◆「球団初の首位打者」森永勝也 1962年(打率.307)
1958年にカープに入団し、1961年から2年連続でベストナインを受賞。1962年には打率.307で球団史上初の首位打者に輝いた。ちなみにこの年のセ・リーグ投高打低であり、森永は規定打席到達者の中でただ1人の3割打者だった。1971年に引退後はカープでコーチに就任し、1974年にはカープ一軍監督も務めた。
◆「初優勝で男泣き。ミスター赤ヘル」山本浩二 1975年(打率.319)
1969年にドラフト1位でカープ入団。年々打率を上げ、1975年には初優勝に向けて快進撃を見せるチームの中で4番に定着。この年、オールスターで同僚の衣笠祥雄と共に2打席連続本塁打を放ち「赤ヘル旋風」を巻き起こした。優勝争いの中で好調な打撃を維持、最終的に自身初の3割となる打率.319で首位打者を獲得。初の30本塁打も達成。シーズンMVPに輝いた。
◆「球団シーズン最高打率」水谷実雄 1978年(打率.348)
プロ入り後に打者に転向。1975年の初優勝時にはレフトでウイニングボールを掴んだ。1976年に初の3割(.308)を記録すると3年連続3割を達成。1978年には「シーズン200発」を記録した強力打線の中で打率.348をマークして首位打者を獲得。この数字は球団記録。通算244本塁打を放つなど、一発もある安打製造機として長年活躍した。