1970年代後半から1980年代にかけて、古葉竹識監督のもと黄金期を迎えたカープ。平成の幕開けとともに、チームは激しい首位争いを演じるシーズンが続いた。しかし、平成3年のリーグ制覇を最後にチームは低迷期に突入。そして平成28年(2016年)、再び黄金期を迎えると、球団初の三連覇を成し遂げた。ここでは激動の平成カープ史を<出来事>とともに振り返る。(全3回/第1回)

電光式スコアボードが導入されたのは平成5年のことだった

◆カープ平成年表(平成元年〜平成5年)

●平成元年(1989年)
セ・リーグ2位/73勝51敗6分/監督:山本浩二
<出来事>
・髙橋慶彦が通算1500試合出場
・山崎隆造が通算1000安打
・達川光男が通算1000試合出場
・大野豊が通算100勝
・津田恒実が12試合連続セーブでプロ野球タイ記録。正田耕三が1試合6盗塁でプロ野球記録に並ぶ
・正田耕三が盗塁王、津田恒実が最優秀救援投手、川口和久が最多奪三振
・髙橋慶彦らのロッテ移籍が決定

●平成2年(1990年)
セ・リーグ2位/66勝64敗2分/監督:山本浩二
<出来事>
・佐々岡真司が初先発、初完投勝利
・大洋戦で延長15回引き分け。再試合の初適用
・アレンが史上11人目となる4打席連続本塁打
・広島市民球場のバックネットに忍者男。現行犯逮捕
・新人の前田智徳が初先発。初打席、初安打、初打点を記録
・北別府学が通算1500奪三振
・佐々岡真司が13試合連続セーブでプロ野球新記録
・野村謙二郎が初の盗塁王
・ドミニカに野球学校を開校

●平成3年(1991年)
セ・リーグ1位/74勝56敗2分/監督:山本浩二
<出来事>
・由宇の二軍練習場の起工式
・前田智徳がプロ入り初アーチを先頭打者本塁打で飾る。史上初
・津田恒実のラスト登板
・大野豊がプロ野球新記録となる11試合連続セーブ
・川口和久が通算100勝
・川口和久が通算1500奪三振
・ウエスタンで6年ぶり8度目の優勝
・5年ぶり6度目のリーグ優勝
・佐々岡真司が最多勝利と最優秀防御率、川口和久が最多奪三振、大野豊が最優秀救援。野村謙二郎が盗塁王
・日本シリーズで西武に敗退
・佐々岡真司がリーグMVP
・津田恒実の退団決定
・前田智徳が外野手史上最年少でゴールデングラブ賞

●平成4年(1992年)
セ・リーグ4位/66勝64敗/監督:山本浩二
<出来事>
・阪神の湯舟敏郎にノーヒットノーランを許す。チームとして通算7度目
・北別府学が勝利投手となり、長谷川良平氏を抜いて球団新の198勝をマーク
・北別府学が通算200勝を達成
・達川光男が引退を表明
・川端順が引退を表明
・北別府学が球団初の年棒1億円超え

●平成5年(1993年)
セ・リーグ6位/53勝77敗1分/監督:山本浩二
<出来事>
・由宇練習場が完成
・広島市民球場の電光式スコアボードが完成
・大野豊が史上4人目の通算100勝、100セーブを達成
・大野豊が日本新となる開幕11試合連続セーブ
・北別府学が通算500試合登板
・川口和久が通算2000投球回
・津田恒実が脳腫瘍のため死去
・山崎隆造が通算1500試合出場
・山崎隆造が現役引退を表明
・江藤智が初の本塁打王

(第2回へ続く)