『変化』を掲げて挑んだ2025年シーズンをBクラスで終えた新井カープだったが、一方で多くの若手選手が一軍の舞台を踏んだ。二軍では来季の支配下登録、そして一軍昇格を目指し、多くの若鯉が切磋琢磨を続けている。2024年育成ドラフト3位で静岡大から入団した安竹俊喜もそのひとりだ。来季、2年目のシーズンを迎える若き捕手の覚悟とは。
◆「来年が最後」の覚悟で挑む2年目のシーズン
ドラフト当日を、安竹はこう振り返る。
「プロに入れれば何でも良いという、そのくらいの気持ちでいました。ドラフト前後は自分の状態としてもあまり良くはありませんでしたし……」
自身の現状を冷静に見つめていた大学4年の捕手は、「育成であったとしても、プロになれたことがうれしい」と二軍で鍛錬の日々を送っている。
「ただ、育成のままでは長く野球が続けられないことも分かっています。応援してくれる人たちに、一軍でプレーしている姿を見せたい。その思いは強いです」と、支配下登録への決意を口にする。
「1年1年が勝負の年です。自分としては、来年が最後の年だというつもりで、今の自分に何が足りないのかを考えながら、補えるようにやっていきます」
勝負の年と位置付けた2年目のシーズンを前に、安竹は今日も 『カープの捕手』の哲学と向き合っている。
■安竹俊喜(やすたけ・としき)
2001年4月17日生、静岡県出身
178cm 85kg/右投右打/捕手/プロ1年目・24歳
静岡高−静岡大−広島(2024年育成ドラフト3位)