『変化』を掲げて挑んだ今シーズンは、終盤戦で多くの若手選手が一軍の舞台を踏んだ。ここでは一軍定着を狙う育成出身選手と、来季の支配下登録を目指す育成選手たちの今シーズンの言葉をお届けする。
今回は、2023年育成ドラフト3位で入団した左腕・杉原望来を取り上げる。育成指名への率直な思いと同世代の活躍から受ける刺激を糧に、一軍登板を目指す20歳の今に迫った。
◆一番は支配下登録されて、一軍で投げること。その思いを忘れずにいたい
今季、二軍で16試合に登板した杉原。三桁の背番号の意味をこう捉える。
「一軍の試合も出ることができません。支配下で指名された他の選手たちとは一つレベルが低いんだということも分かっていました」
だからこそ、悔しさが原動力になったという。年齢の近い選手が一軍戦に出場するたび、いつか自分もその場に立ちたいという思いは強くなっていった。
育成であれ、ドラフトで指名がかかったことをうれしかったとしながらも、「一番は支配下登録されて、一軍でみなさんの前で投げること。その思いを忘れずに頑張っていきたい」と次なる目標を掲げる。
入団会見では目標とする投手に床田寛樹の名前を挙げた。カープの左腕エースの背中を追いかけ、まずは来季の支配下登録に向けて左腕を振り続ける。
■杉原望来(すぎはら・みらい)
2005年9月23日生、大阪府出身
175cm 78kg/左投左打/投手/プロ2年目・20歳
京都国際高−広島(2023年育成ドラフト3位)