今季は主力選手の不振なども相まって、若手が続々と一軍デビューを果たしているカープ。前半戦を折り返して間もない段階で桒原樹、中村奨成、正隨優弥、羽月隆太郎、大盛穂、森下暢仁がプロ初出場を記録。現状を打破する起爆剤として、さらなる飛躍が望まれている。

2013年9月14日、マツダスタジアムでのプロ初打席に臨む鈴木誠也選手。

 当然ながらリーグ3連覇に貢献した主力選手にも、彼らと同じプロ初出場試合が存在する。ここでは、後に主力選手に駆け上がった5選手のプロ初打席を振り返っていく。

◆鈴木誠也「日本を代表する4番に成長」
<2013年9月14日、対巨人/7回裏、横山竜士の代打で初出場>

 高卒ルーキーながら二軍でレギュラーに定着し、9月14日にはプロ入り初の一軍昇格を勝ち取った鈴木誠也。カープの高卒新人野手で一軍昇格を果たしたのは、1999年の東出輝裕以来14年ぶりだった。同日の巨人戦では7回裏に代打でプロ初出場を果たし、澤村拓一(現ロッテ)と対戦。セカンドゴロに倒れたものの、2日後の9月16日の巨人戦で初安打、初打点を記録し、お立ち台デビューも同時に果たした。

◆松山竜平「勝負強い打撃で3連覇に貢献」
<2008年4月24日、対ヤクルト/6回裏に大竹寛の代打で初出場>

 ルーキーイヤーの2008年、開幕一軍入りこそ果たせなかったが、ウエスタン・リーグで中軸を任され結果も残していた松山。その活躍が評価され、2008年4月24日に一軍に昇格。同日に代打としてプロ初出場のチャンスを得た。初打席は萩原淳が投じた球を引っ掛けセカンドゴロ。わずか2打席のみで二軍降格となった。ちなみに初安打を記録したのは3年後の2011年、プロ4年目のシーズン。ここから一軍に定着し、主力打者への道を歩み始めた。