好調なスタートを切った2026年シーズンの新井カープ。ルーキー野手の活躍や守護神の先発転向など新たな話題が増えるなか、昨シーズンから変わらない安定感を見せているのが森浦大輔だ。マツダ スタジアムでの開幕戦では延長10回に登板し無失点。カープでは今季最初の勝利投手となった。

 ここでは、カープを支えるキーマンを発掘したスカウトのインタビューを再編集して掲載。担当した鞘師智也スカウトが、森浦を見出した理由とは。

(『広島アスリートマガジン』2021年12月号掲載記事を再編集)

昨季は60試合に登板。栗林良吏に代わるクローザーとして活躍した

◆“絶対に負けない”その熱い気持ちが森浦の魅力

 森浦のことは、彼が高校1年の秋からマークしていました。3年になって調子を落としましたが、進学した天理大で活躍を続けていたので、1学年上の石原貴規(2019年ドラフト5位)の視察も兼ねて、頻繁に試合を見に行っていました。

 大学1年の時に16三振を奪い完投した試合があるのですが、この時の球のキレ・スピード・コントロール、全てが完璧で衝撃を受けたのを覚えています。4年間の間に、調子を崩した期間もありますが、高校から成長過程を見てきていたので、自信を持って上位指名候補として推薦しました。

 私は野手出身なので、投手の技術の細かいところまでは分かりません。大事にしているのは、自分が打者として対戦した時の感覚です。自分が嫌だと感じる部分をどれだけ持っているかを評価基準にしています。

 それでいくと、森浦はとにかくコントロールが安定していました。

 あと、マウンドでの立居振る舞いですね。ファンのみなさんからすると、口数が少なく物静かなイメージがあるかもしれませんが、しっかりと自分の考えを持ち、納得しないと動かない、良い意味での頑固さも持ち合わせています。

 あとは気持ちの強さ。『絶対に負けない』、そんな熱い気持ちをマウンドから常に感じたのも森浦に惚れた理由の一つです。 

■森浦大輔(もりうら・だいすけ)
1998年6月15日生/和歌山県出身
175cm・72kg/左投左打/投手
天理高-天理大-広島

■鞘師智也(さやし・ともや)
1980年5月6日生、大阪府出身
報徳学園高ー東海大を経て、2002年ドラフト4巡目でカープに入団。現役時代は俊足巧打の外野手として活躍した。2010年の現役引退後は、関西エリア担当スカウトを務めている。

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