◆平常心でやればゴールも生まれると思っています

—プロ3年目にしてのリーグ戦初ゴールまで、長く感じましたか?
「めちゃくちゃ長かったですね(苦笑)。プロに入ったときは『1年目から点をどんどん決めて活躍するんだ』という気持ちで入りましたが、実際はそんなに甘くない世界でしたし、2年目はやっと自分のプレーを出せるようになってきたのに、ゴールへの遠さを痛感したシーズンだったので、とにかく長く感じましたね」

— ここ数試合好調ですが、それを維持するためのトレーニングやルーティーンはありますか?
「とくにありませんね(笑)。僕はこだわりをあまり持たない選手ですし、平常心でやればゴールも生まれると思っています。自分は気負い過ぎるよりも、のほほんとした感じで試合に入った方が良いプレーができると思っています」

— その後5月2日の仙台戦では、野津田岳人選手が得点を決めた後に、浅野選手が途中出場し2点目を奪いました。
「あの瞬間は、青くん(青山敏弘)がボールを持ったときに自分と目が合ったので、青くんがターンする前から、自分にボールが出てくるなというのは感じていました。あれだけフリーの状態で青くんが前を向けば、100%良いボールが出てくるという信頼感を日頃のトレーニング、試合のなかで持ってました。それに加えて“青くんのボールを受けるまでの寿人さんの動き”をいつも見て学んでいたので、あのときは(佐藤)寿人さんの動きをイメージして走りました」

— 具体的にどういった動きをイメージされていたのですか?
「寿人さんは相手が掴みにくいポジションを常に狙っています。それが膨らむ動きなのか、ダイアゴナルに入るのかは別にして、“常に相手に捕まえられにくいところ”にポジションをとっています。あの瞬間、自分は相手DF2人の間にポジションを取っていましたが、青くんが前を向いたときには相手が自分に身体も触られないくらいの距離でポジショニングしていました。動きとしては直線でしたけど、相手の一瞬のスキを突いて裏に抜けれたのは、日頃から寿人さんの動きを見て、学んでいたからだと思います。ポジショニングの部分で、寿人さんから学べたことが、あの試合では活かせたかなと思います」