育成出身選手の台頭が目立った今シーズンのカープ。5月の支配下登録以降、一軍に帯同し続けている名原典彦が口にした『気合と根性』という言葉は瞬く間にカープファンに広まった。
そして名原と同じく、今シーズン支配下登録をつかんだのが、育成右腕・杉田健だ。2023年育成ドラフト1位で入団した杉田は、勝負の3年目で悲願の支配下登録をつかみ取った。9月11日にリリーフとして一軍初登板を果たすと、13日には2回を投げて無安打無失点。堂々の投球でファンを沸かせた。
ここでは、昨オフのインタビューを再編集してお届けする。野村祐輔三軍投手コーチ(現在は二軍投手コーチ)のもと、杉田がつかんでいた確かな手応えとは。
◆野村コーチのもと、球質の向上に取り組む
大学時代は右肘の疲労骨折で、長い間、登板機会がなかった。
「プロに行けるような活躍はほぼできていませんでした。ケガもありました。育成であっても、指名をいただけたことがまず良かったと思いました」と、ドラフト当時を振り返る。
プロ2年目の2025年シーズンは、野村コーチのもとでトレーニングを積んできた。
「野村コーチには、真っ直ぐの質の向上や配球などを、ずっと教えてもらいました。まだまだ結果には表れづらいというか、時間がかかってしまってはいますが、間違いなく良い方向に向かっているという感触はあります」と語る。
確かな手応えがあるからこそ、杉田は前向きだ。
「結果を出せば支配下にはなれると思っています。今は自分の課題と向き合って、あとは、『なるようになる』くらいの気持ちでいますね」
必要以上に焦らない。どっしりと構えるその安定感が、マウンド上での落ち着きと、思い切りの良さにも現れている。
入団直後のインタビューでは、「見てるひとが、わくわくするようなピッチングをしたい」と語っていた杉田。目の前の一戦一戦に必死に向き合った結果が、支配下登録へとつながった。
「ストレートに磨きをかけて、誰が見ても『投手は杉田が一番良いね!』と思ってもらえる。そんな投手になりたいです」
スタート地点に立ったばかりの若鯉には、無限の伸びしろが宿っているに違いない。
■杉田 健(すぎた・たける)
2001年8月28日生、静岡県出身
188cm 84kg/右投右打/投手
日大三島高−日本大国際関係学部−広島(2023年育成ドラフト1位)
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