明るいキャラクターで来日早々からチームに溶け込み、カープに新風を吹き込んでいるホセ・ピレラ。チームは開幕から厳しい戦いを強いられているが、常に100%の全力プレーでチームメートを鼓舞し続けている。

開幕戦では球団として60年ぶりとなる外国人選手での1番スタメン出場を果たしたピレラ選手。

 シーズン序盤はパンチ力ある打撃を武器に、攻撃的トップバッターとして存在感を発揮。夏場以降に入りやや打撃成績を落としたが、規定打席を維持しながらさまざまな打順で全力プレーを続けている。

「基本的に自分のメンタルは常に一定に保つようにしているので(どの打順でも意識は)変わりません。ただ、打順によって自分に課せられる役割、チームからの要求というのは変わってくると思います。ですので、たとえば1番でスタメンの場合はどういう形であれ、塁に出ること、出塁率にこだわりたいと思ってプレーしています。そして一度でも多くホームベースを踏むことで、チームの勝利に少しでも近づけると思います。たとえば以前打っていた3番などを任されるのであれば、やはりランナーが溜まった得点圏でのシチュエーションが多くなるので、そういった場面では打点を稼ぐことが役割になると考えています」

「常にポジティブに、積極的に、ハッピーでいること」を信条とするピレラは、劣勢であっても全力プレーを怠らない。10月1日の巨人戦では、フェンスに激突しながらレフト後方の大飛球をジャンピングキャッチしてみせるなど、打撃で見せるフルスイング同様に守備面でもハッスルプレーを展開した。

「素晴らしいカープファンのみなさんのために日々100%でプレーする姿を常に見せていきたいと思います。試合の日に球場に足を運ぶ際は常に一生懸命プレーすること、そして試合になればスコアに関係なく一生懸命、ガムシャラにプレーすること、そういったことだけを心がけています。そういった一生懸命な姿を僕だけではなくカープ全体でやっていきますので、そこの部分をしっかり見て応援してください」

 全力プレーだけではなく、ピレラは日本野球にアジャストしようと日々努力も重ねている。チーム状況は依然厳しいままだが、ポジティブ思考のナイスガイは、最後までチームの勝利のために尽力していく。