カープ堂林翔太が、10月28日のヤクルト戦(マツダスタジアム)で2点タイムリーを放ち、プロ11年目で初めて『50打点』を超えた。

 5試合連続で先発出場した初回の第1打席。1点を先制したあとの2死満塁で打席が回ってくると、ヤクルト先発・石川雅規の変化球をとらえ三遊間を破るレフト前ヒット。この一打で2人の走者が本塁に帰り、初回に3点を先制。試合の主導権を握る貴重なタイムリーとなった。

10月28日のヤクルト戦で2点タイムリーを放ったカープ堂林翔太選手。14打席ぶりの安打が貴重な追加点を生み出した

 この日の2打点でシーズン通算51打点となり、プロ11年目で初めて節目の『50打点』をクリア。スタメンで起用されるも3試合連続で無安打が続いていただけに、鬱憤を晴らす一打となった。

 毎年のように期待をかけながらも結果を残せず不甲斐ないシーズンを過ごしていた背番号7。昨季は一軍デビューを果たした2012年以降、最小となる28試合の出場にとどまっていた。

「正直なところ、何度か自分でも腐りそうになるときはありましたけど……そこをずっと堪えて、諦めるということはなかったので『何か良いことがある』と思いながらずっと練習を続けていました」

 不退転の覚悟で臨んだ今季は、開幕からスタメンの座を奪取。一時調子を落とすこともあったが、レギュラーシーズンの終盤を迎えるにあたり再び息を吹き返してきた。

「(目標は)1年間、一軍の戦力であり続けること。一日一日が勝負だと思って戦い抜いていきたいと思います」

 再起を期して挑んだシーズンも残りわずか。開幕から“一軍の戦力”として奮闘を続ける背番号7は、最後まで貪欲にグラウンドに立ち続ける。