─ ドウグラス選手が欠場してから、チームはリーグ戦で1勝5敗と苦戦を強いられました。ピッチ外から、どのように見ていましたか?

「ケガをしたことで落ち込んでいるなかで、さらにチームの成績が出なかったのは辛かったです。ただ、それを乗り越えることで、さらに気持ちが強くなったような気がします。ケガをしたことはマイナスだったんですが、それによって学んだことは多いですし大きなプラスになりました」


─ 復帰戦の仙台戦では開始早々にゴールを奪いました。ドウグラス選手自身は良い状態をキープしているようですね。

「ゴールを決めると、やはり自信につながります。いくらコンディションが良くても、試合から遠ざかるとどうしてもリズムだったり試合勘が薄れてきます。仙台戦の前はその部分を少し心配していたんですけど、集中してリハビリや練習を重ねた上で試合に臨んだので、その結果がゴールという形で現れたのかなと思っています」


─ 東京V在籍時の後半2年間は、徹底した守備戦術に定評のある名将・ロティーナ監督の下でのプレーでした。広島も堅守を掲げるチームですが、戦術面はすんなりフィットしましたか?

「守備重視のチームといっても選手が違いますし当然、細かい部分での戦術にも違いがありますので最初は戸惑った部分もありました。なので、まずはシーズン前のキャンプを重視して集中して練習に臨みました。キャンプというのは非常に大切な時間で、そこでチームメートと積極的にコミュニケーションを取ることで開幕するころには問題なくチームに馴染んでいたと思います」


─ チームの最大の課題が得点力不足です。いまチームに必要なものとは何でしょうか?

「前線の選手が、まず点を取るという強い気持ちを持たなければなりません。あと試合のなかでチャンスというのはそう多くありませんから、集中というものが今以上に必要になってくるでしょう。リスクは伴いますが、そこを恐れていては得点も生まれません。リスクを上回る集中力が必要になってくるんです。守りを重視することも大切ですが、ラインを押し上げて積極的に相手陣地を切り崩していきたいと思っています」


(広島アスリートマガジン2019年7月号から一部抜粋・続きは本誌にて掲載)


▼ Douglas da Silva Vieira(ドウグラス ヴィエイラ)
1987年11月12日生、ブラジル出身、31歳。189cm、82kg。FW。
2016年、ブラジルのナウチコから東京Vに完全移籍。初年度こそ6ゴールに終わったが、その後は2年連続でチーム最多得点。2年連続のJ1昇格プレーオフ進出に貢献した。2018年12月30日にサンフレッチェ広島に移籍。