思わず心を奪われる!カープの話題をゆる~くまったりと展開してくれる“オギリマワールド”。関東出身ながら中学生からカープファン。独自のタッチで描かれるイラストを交えたコラムでおなじみのオギリマサホが、広島アスリートマガジンWEBで、新たなカープの魅力を切り取る。今回は、オギリマサホのTwitterで話題沸騰⁉︎の「中田廉友の会」特別企画。中田廉の魅力をオギリマ視点でゆる~く・・、いや、今回はアツく取り上げる!

◆1イニング12失点をきっかけに生まれた友の会

 ツイッター等のSNSを使用する際に、いくつかのマイルールを決めている。そのうちの1つが「今やっている試合の内容についてはつぶやかない」というものだ。

 私のフォロワーには、さまざまなチームのファンがいる。カープが優勢であろうが劣勢であろうが、私のつぶやきによって気分を害する人がいるかもしれない。また、後で録画した試合を楽しみに観ようとしている人にとっては、ネタばらしをしてしまうことにもなる。「あと1アウトでノーヒットノーラン!」と書いた途端に打たれてしまう、といったこともよくある話で、後悔するのも嫌なものだ。このような理由から、試合中は極力スマホを見ないようになった。

 しかしあの日だけは例外だった。2019年4月10日、私はこうツイートした。

 「中田廉を大切にしよう友の会」。

 その日のヤクルト戦は、3-3の緊迫した試合で延長戦にもつれ込んだ。ところが延長10回表、中﨑翔太がヒットやエラーで2点を失い、なお1アウト満塁で中田廉に交代となった。ところがここからヤクルト打線に火が付き、終わってみれば1イニング12失点という、後々まで語り継がれるような記録を打ち立ててしまったのだ。それでもカープベンチは中田廉を変えなかった。マウンド上で半ば呆然とする中田廉の姿を見ていたたまれなくなり、誰かとこの思いを共有したく思い、前述の「大切にしよう友の会」ツイートとなったわけである。

 その後も中田廉が登板するたびに、例外としてツイッターでのつぶやきを続けている。どうしても気になってしまうのだ。私は特定の贔屓選手を持たない、いわば「カープの箱推し」を標榜しているのだが、それでも中田廉を見ると「がんばれ」という気持ちに抗いきれない。

 ところであの時、その「1イニング12失点」のヤクルト戦に、なぜ中﨑の後を受けて中田廉が投入されたのか。それはひとえに「中田廉の火消し属性」によるものだろう。中田廉は、中継ぎ投手の中でも特に「ピンチに強い」という印象が強い。その印象はいつ生まれたのだろうか。