12月19日、広島ドラゴンフライズが連敗脱出を期して、アウェーで東地区上位のサンロッカーズ渋谷と対戦。朝山正悟をスターターに起用するなど通常とは違う布陣で臨み、苦戦が続いているGAME1ながら渋谷戦では鬼門の前半戦で一進一退の攻防を展開した。

トーマス・ケネディ選手の帰化を受け、広島が外国籍選手の補強としてマーク・セントフォート選手と契約を締結。2メートルと大型ながら機動力もある選手だ。

<1Q>
 広島は渋谷のベンドラメ礼生にスリーポイントで先制を許すが、すぐにトーマス・ケネディのジャンプシュートで追撃。その後も古野拓巳のスリーポイントやジャマリ・トレイラーのジャンプシュートで得点するなど一進一退の攻防が続き、22-23の僅差で第1クォーターを終了。

<2Q>
 広島は開始からケネディがジャンプシュートでバスケットカウントを獲得。しかし渋谷も攻勢の手を緩めず盛實海翔のスリーポイントや、ディフェンスリバウンドから速い攻撃を展開されライアン・ケリーにレイアップを許す。第1クォーターに続き一進一退の攻防が続くなか、広島のケネディが高確率でスリーポイントを決めるなど、前半だけで21得点を獲得。広島がリードを奪ったところで前半が終了(45-42)。

<3Q>
 開始からケリー(渋谷)にダンクシュートで簡単に得点され、さらにベンドラメにレイアップシュートを決められるなど早々に逆転を許す。攻撃ではグレゴリー・エチェニケがオフェンスリバウンドからゴール下シュートを決めるが、このクォーターで9個のターンオーバーを犯し、得点チャンスを活かせないままリードを広げられ58-72で第3クォーターを終了。

<4Q>
 広島は開始からまたもターンオーバーを犯すなど、悪い流れを断ち切れない。エチェニケのゴール下でバスケットカウントや、トレイラーがオフェンスリバウンドからゴール下で得点し最後までリングを狙うが、勢いを取り戻した渋谷に突き放され78-99で試合終了。

 前半を終えた時点で久々にリードを奪った広島だが、第3クォーターから課題の守備が崩壊。ターンオーバーを繰り返し、13-30の大差で一気に形勢逆転を許してしまった。第4クォーターに入っても渋谷の勢いを止めることができず、最終的に21点差をつけられる完敗ゲームに。12月はいまだ白星がなく、B1という最高峰の舞台で広島がなかなか浮上の兆しをつかめずにいる。

◆ドラゴンフライズ・ヘッドコーチ&選手コメント

堀田剛司ヘッドコーチ
「前半は自分たちがやりたいプレーをできている時間帯が多かった。だが後半に入りターンオーバーの数が増え、そこからの失点が多くなった。自分たちの攻撃が相手の守備のプレッシャーに負けてしまい、リズムがどんどん悪くなり、最終的にこういう結果になってしまった。守備を色々と練習し、修正しようとしているがなかなか失点が減っていない。そこを修正しない限りは今後勝ち星をつかめないので、まず守備を修正し、簡単なミスをなくしていきたい。下を向かず、今日駄目だったところを修正し明日に臨みたい」

古野拓巳
「第3クォーターで一気に勝敗を分けるような入り方をしてしまった。ポイントガードとして責任を全うできていないと反省している。前半は良い形で試合に入れたが、ターンオーバーの数が凄く増えてしまい、そこからリズムが崩れた。明日は、ターンオーバーを半分以下にしないと勝てない。その部分に集中していきたい」

■試合結果
2020-21シーズン第14節GAME1/12月19日/東京・青山学院記念館
●(4勝18敗/西地区10位)広島ドラゴンフライズ 78-99 サンロッカーズ渋谷(14勝8敗/東地区4位)〇
(1Q:22-23.2Q:23-19.3Q:13-30.4Q:20-27)

【スターター】
広島/ジャマリ・トレイラー、トーマス・ケネディ、朝山正悟、グレゴリー・エチェニケ、古野拓巳
渋谷/関野剛平、ベンドラメ礼生、チャールズ・ジャクソン、石井講祐、ライアン・ケリー