初めて入ったという内野自由席でのひとコマ。リラックスした表情を浮かべる内藤選手。

◆自身の入場テーマ曲がカープのチャンステーマに

─ 内藤選手の入場テーマ曲が2018年からカープのチャンステーマとして使われていますけど、今も使用までの経緯というのは分からないままですか?

 「まだ分からないんですよね。応援団の方の『今年からこの曲を使います』みたいなYouTubeで初めて知ったんですけど。『どっかで聴いたことがある曲だな』ってビックリしました(笑)。作曲してくれた人と入念に打ち合わせをしてつくった曲なんですけど、それをまさかカープが使うことになるなんて思いもしなかったです。でも、こうやってちょっとでもカープのお役に立てていると思うと、すごくうれしいですね。ただ責任もすごく感じますよ。チャンスを活かせなかったときに、『来年からもう止めよう』という話にならないのか、とか。だから毎回ドキドキしながら聴いていますね」

─ 2020年は残念ながら新型コロナの影響で流れなかったですが、九里投手は変わらず登場曲で使用されていましたね。

 「もう3年くらい使ってくれているんですけど、毎年シーズン前に広島に行って声を録音しているんです。あの曲と一緒に自分の声も球場に流れるんですが、2020年の最終戦をマツダスタジアムで生観戦したときに初めて2020年バージョンを生で聴けてうれしかったですね。ちょうど九里投手の登板日でしたから。それを聴きながら『あの声はオレだよ』って周りの人に言いたい気持ちを抑えるのが大変でした(笑)」

─ 登場曲に限らず内藤選手は球場で流れるリレー映像にも出演されていますよね。プロレスラーでは先に長州力さんが出演されていますが、もっと早くオファーしてほしかったという思いも(笑)?

 「いや、本当ですよ(笑)。あれはすごく悔しかったですね。『いやいや長州さんじゃないでしょ、オレでしょ!』って思いながら映像を見ていましたから(笑)」

─ 話は変わりますが、カープファンの方にもプロレスを見に来てほしいという思いはありますか?

 「もちろん見に来てほしいですし、その逆も然りです。プロレスファンの人で『あまり野球を見たことがない』というみなさまにはオレの大好きなカープの試合を見てほしいし、逆にプロレスを見たことがないカープファンのみなさまにもプロレスを見てほしい。両方の架け橋になれたらうれしいですよね。ただ、どうすればそうなるんですかね(笑)?」

─ いえいえ、すでに貢献されていると思いますよ(笑)。

 「たしかに広島アスリートマガジンWEBでコラムを担当させてもらっていることはすごく大きなことで、普段プロレスしか見ないという人にカープの魅力を届けることができている気はしますね」