◆プロレスラーになって一番大事にしていること
あとファン時代は選手にはあまり近づきたくなかったし、将来的に自分が闘う相手だと思っていたので、選手にサインをもらったり、握手をしてもらったこともほとんどなかったです。ファンのときから、プロレスラーになったときの自分を意識しながらプロレスを見て、選手とも接していましたね。
プロレスファンであるオレが実際にプロレスラーになって一番大事にしているのは、かつてのファン時代の内藤哲也が客席の一番後ろにいたら、何を思いながらリング上を見ているか、何を思いながら内藤哲也を見ているかっていう、そういう目線は大事にしています。かつての内藤哲也なら今の内藤哲也に何を求めるかなっていうのは、すごく考えますね。
オレはよく「お客様」と言っていますけど、もちろん会場に足を運んでくださったお客さまには喜んでほしいし、楽しかったなって思って会場を後にしてもらいたいけど、一番は自分自身のためにプロレスをやっています。
そして客席のいちばん後ろにいる、かつての内藤哲也を喜ばせたいからやっていると。お客さまはもちろん大切ではあるけど、でも根本としてはあくまでも自分自身のためですね。そんなオレの姿を見て、会場のお客様はどんな反応を見せるのか。そこを楽しみながら、そしてファン時代の気持ちを忘れないようにしながらリングに上がること。それをオレは大事にしています。
質問をくださった方も、これを読んで少しでもプロレスに興味を持ってもらえたら、ぜひ会場に足を運んでください。たぶん、より内藤哲也というプロレスラーが分かるはずですよ。
そのときはぜひロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、内藤哲也のグッズを身につけて、応援してください(笑)。
では、今回はこのあたりで失礼させていただきます。次の連載まで、トランキーロ……あっせんなよ!