◆“隠し球”でファンを魅了したトリックプレーの名手/山﨑浩司
プロ入り2年目の2005年に、菊地原毅との交換トレードでオリックスからカープに移籍。
当時ショートを務めていた尾形佳紀の故障離脱により出場機会が増加すると、2006年にはショートとして開幕スタメンを果たした。以降は一軍と二軍を行き来する生活が続いたが、2007年からはスタメン機会が再び増加。8月15日の巨人戦では、7回1死二・三塁の場面で二塁ランナーの阿部慎之助に隠し球を成功させるなど、随所で見せた“いぶし銀”のプレーでプロ野球ファンを魅了した。
2008年にトレードで再びオリックスに移籍すると、2009年のソフトバンク戦でも隠し球を成功させ、セ・パ両リーグで隠し球成功という珍しい記録を達成した。
◆同級生コンビで広島の二遊間を支えた遊撃名手/梵 英心
地元・広島県出身で、駒澤大から2005年大・社ドラフト3巡目でカープに入団。
1年目から開幕戦にスタメン出場すると、3割を超える得点圏打率、チームトップの13盗塁を記録する活躍を見せた。同学年の東出輝裕と二遊間を組み、1・2番コンビとして定着し、新人王を獲得した。
野村謙二郎が監督に就任した2010年にはチーム唯一となる全試合出場を果たし打率.306をマークするなど主力として活躍し、ゴールデングラブ賞・盗塁王(43盗塁)を獲得。2014年からは選手会長も務めた。
カープ退団後は社会人野球でプレーし引退。2021年にオリックスの打撃コーチに就任すると、25年ぶりの優勝に大きく貢献した。
◆三連覇をけん引、選手会長としてもチームを支えたリードオフマン/田中広輔
プロ入り1年目から開幕一軍入りを果たすと、夏以降は梵英心に変わってショートとしての起用が増加。翌2015年には開幕戦で「8番・ショート」としてスタメン出場を果たし、髙橋慶彦が1985年に残した守備機会723に次ぐ、710を記録した。
2016年には公式戦全試合フルイニング出場。これは1986年の髙橋慶彦、1994年の野村謙二郎に次ぐ3人目の記録となった。その後も2019年6月までフルイニング出場(635試合)を継続し、3連覇中は不動の1番・ショートとしてチームを牽引。
2017年には盗塁王、最高出塁率、ベストナインに輝くと、2018年には球団の遊撃手としては3人目となるゴールデングラブ賞を受賞した。
現在は小園海斗の台頭もあり出場機会が減少しているが、チームをリーグ3連覇へと導いた、かつてのリードオフマンの再起を期待するファンは多い。