◆家族のことも考え寄り添ってくれる、『広島のお父さん』のような存在

─指名後、実際に松本スカウトとお会いされた時の印象を聞かせてください。

「松本さんの第一印象は、本当に『優しい人だな』ということでした。入団するまでも、プロの世界でやっていくためのアドバイスだったり、『広島だったらこういうところがいいよ』という話を聞かせてくださったりしました。僕は結婚していたので、僕個人のことだけでなく家族のことまで考えて、親身になって相談に乗ってくださいました。松本さんとは今でも球場でお会いすることもありますし、プライベートでもお会いしたり、食事に行ったりすることもあります。シーズン中も『いま調子いいね』であったり、僕が調子を落としていると、『体は大丈夫か? 切り替えていけよ』とまめに連絡を入れてくださるかたです。僕にとっての松本さんを一言で表現するなら、今は『広島のお父さん』という存在ですね」

─では最後に、栗林投手にとって『ドラフト会議』とはどんなものかをお伺いできればと思います。

「そうですね……。やはり、ドラフト会議は『人生の分かれ道』だと思います。僕も大学時代に一度指名漏れという経験をしましたが、そこで折れることなく、社会人で頑張ったからこそ、今の僕があると思っています。プロに進んだとしても、進まなかったとしても、どちらの道を選んだとしても、そこから先は自分自身が頑張るだけです。ドラフト会議当日に限っていえば、たくさんのかたの注目が集まる日ですし、これまで支えてくれた家族やチームメート、指導者のかたなど、周りの人たちに感謝する日にもなります。いずれにしても、これから先の人生で進む道が決まる、思い出に残る1日になると思います」

くりばやし・りょうじ
■ 1996年7月9日生、愛知県出身
■ 178cm・85kg/右投右打/投手
■ 愛知黎明高-名城大-トヨタ自動車-広島 (2020年ドラフト1位)

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