一軍・二軍の入れ替えを経て、舞台を沖縄に移した新井カープの春季キャンプ。開幕一軍入りを懸けたチーム内競争も、ますます激しさを増している。

 毎シーズン、さまざまな目的を持って組まれる練習メニュー。ここでは、2004年、三村敏之氏(当時ヘッドコーチ)が語っていた『キャンプの在り方』を改めて振り返る。

(『広島アスリートマガジン』2004年12月号掲載記事を再編集)

三村敏之氏(写真は2004年撮影)

◆敢えて単調な反復練習を課して、精神面も鍛えるキャンプに

 今回(2004年)の秋季キャンプのコンセプトは「新しいカープに生まれ変わるために」。ですから昨年の秋季キャンプと比較すると、様々な面で明らかな違いがあります。

 我々スタッフとしては「原点に戻る」というか、選手全体の意識を変えるというキャンプを目指しています。ですから練習メニューは、毎日同じ事を繰り返す反復練習となっています。毎日同じハードなメニューを行う事は、選手達にとっては肉体的だけでなく精神的にもなお一層辛いものなのですが、敢えてそれを3週間も続けていくことで、技術面や体力面だけでなく、精神面でも鍛えられるキャンプになっていくはずです。

 昨年までは選手達が飽きずに集中できるよう、我々もいろいろ練習に工夫を施したのですが、今年はメニューをよりシンプルにしてしっかり取り組む中で、たくましさを身につけてもらいたいのです。選手自らが自覚して練習に臨む姿勢を特に見せて欲しいと思っています。

 メインである天福球場と、東光寺球場では行うメニューをはっきりと分類しました。

 天福では野手は打撃のみ、投手なら投球練習のみ。東光寺では守備と走塁のみ行います。野手の場合はスピードが自慢の選手達と、パワーが売り物の選手達の2グループに分けて、東光寺と天福で午前と午後で入れ替えて練習に臨んでいます。ケガで出遅れた選手が出ても、昨年までのようにチーム全体として立ち止まる事はもうしません。そういう事からも、選手一人一人には「たくましさ」を求めているというわけなのです。