◆チャンスはつくれているので、あとは最後の質の向上

 そんななか城福監督の続投が正式に決定しました。来季は4チームがJ2に降格しますし、チーム全体で考えれば私も続投という形がベストだと思います。来季も優勝というものが目標になりますが、降格数の多さを考えればまずは下位争いをしないということが重要になってきます。

 最低限のことを確実にやり遂げるには、リスクマネジメントが重要になってきます。新監督を迎えて新たな戦術にチャレンジするというのは少しリスクが高すぎますし、なにより現実的ではありません。

 これまで継続して積み上げたものの質を高める作業の方が、選手たちも来シーズンに入っていきやすいでしょう。新スタジアムができる前に降格というのは絶対に避けたいですし、強化部が諸々の状況を判断しての今回の続投決定だと思います。

 来季に向けての課題は、今季と同じものになると思います。チャンスはつくれているので、あとは最後の質の向上ですよね。先日引退を表明した佐藤寿人は、練習の段階から徹底してチームメートと話し合ってイメージの共有をしていました。

 今のチームでも同じように「こう動いたら、ここにボールを供給してくれ」など、徹底して味方の中で要求を出し合った方がいいでしょうね。実際のプレーだけではなく、頭を使いながら考え方を共有した方がいいと思います。

 最後にコロナ禍という状況の中でも、サポーターの方はルールを守りながら変わらず応援してくださっていました。それだけではなくチケット代をクラブに寄付したり、クラブ存続に向けてすごく協力してくれています。そういったサポーターの方たちを喜ばせるためにも、選手たちはピッチ上で結果を出し続けてほしいですね。