前日のGAME1で連敗脱出の兆しを見せた広島ドラゴンフライズが、再びスターターに手を加え秋田ノーザンハピネッツと対戦。この日も僅差ながら第1クォーターを制するなど、久々の勝利に向けて幸先の良いスタートを切った。

苦しい展開が続くなか、東海大から特別指定選手として加入した佐土原遼選手が9得点を挙げるなど意地を見せた。

<1Q>
 広島は秋田の保岡龍斗に先制点を決められるが、トーマス・ケネディのジャンプシュート、岡本飛竜がドリブルで秋田の守備を崩し自らレイアップシュートやアシストで得点につなげる。18-17と1点差ながら、GAME1に続きリードを奪ったところで第1クォーターを終了。

<2Q>
 広島はケネディ、田渡凌のシュートで得点するが、ターンオーバーから失点が増え秋田に逆転を許す。その後も大浦颯太にスリーポイント、カディーム・コールビーにレイアップシュートを決められるなど、秋田の勢いを止めることができない。広島は攻守両面で精彩を欠き、第2クォーターはわずか7得点で終了(25-39)。

<3Q>
 開始からジャンプシュートやダンクシュートを決められ、後半に入っても秋田の勢いを止めることができない。攻撃面でも秋田の強度の上がった守備を前にターンオーバーを繰り返し、シュートすら打てない展開が続く。苦しい時間帯が続くなか、田渡や佐土原遼が得点するが、点差はさらに開き37-73で第3クォーターを終了。

<4Q>
 広島は第3クォーターに続き田渡、佐土原が積極的にリングを狙い奮闘するが、秋田の勢いは止められない。最後まで点差を詰めることができず、57-97で大敗した。

 東海大から特別指定選手として加入した佐土原や田渡らが意地を見せたが、第2クォーター以降は守備が崩壊し大量に失点。40点という屈辱的な点差で、秋田に敗れ去った。次戦の三遠ネオフェニックス戦まで中19日と期間が空くだけに、攻守両面での早急な軌道修正が求められている。

◆ドラゴンフライズ・ヘッドコーチ&選手コメント

堀田剛司ヘッドコーチ
「秋田の守備のプレッシャーで自分たちの攻撃が崩れてしまった。そこから一気に守備も崩れ、秋田のペースになってしまい、その勢いを止めることができなかった。試合終盤は積極的に最後まで諦めずプレーできていたので、そういう気持ちは大事だと思っている。ただ、このままの状況ではなかなか勝ち星を掴めない。何かを変えなければいけないと思うし、戦術面やチームのメンタル面でも動いていかなければいけない。オフ期間があるので選手たちにはしっかり休んでもらい、気持ちを切り替えて練習から変えていきたい」

田渡凌
「今日の試合に限らず、ここ最近はあまりプレータイムがない中で自分らしさを見失っていた。だが先週のサンロッカーズ渋谷戦で、兄(渋谷・田渡修人)や両親からアドバイスを貰い、自分を見つめ直す時間もあった。秋田は守備のプレッシャーが強いチームで、自分がリングへ積極的にドリブルをしたのはパスを出すところがなかったことも大きいが、ペイントエリアにドリブルで入っていく力は自分にあると思ってやっていたので、途中からどんどん出していく気持ちでプレーしていた。それが良い展開になったこともあったが、一方で試合展開を落ち着かせたり、プレーの遂行をコントロールできなかった自分たちガード陣がこの点差で負けた原因だと思う」

佐土原遼
「負けている展開から試合に出たが、それでも逆転してやろうという気持ちでプレーした。それがプレータイムにもつながったと思う。(Bリーグでプレーしてみて)プレーの緩急の一つとっても大学とは違う印象がある。大学だとドリブルでシュートまでいけるところが、外国籍選手がいてシュートまでいけないところも大学とは違う。今、連敗中で良くない雰囲気のままシーズンを続けてしまっているので、準備の時点で良くない雰囲気になっている。オフ期間を挟み、リフレッシュして悪い雰囲気をなくしていきたい」

■試合結果
2020-21シーズン第16節GAME2/1月3日/広島・エフピコアリーナふくやま
●(4勝23敗/西地区10位)広島ドラゴンフライズ 57-97 秋田ノーザンハピネッツ(18勝9敗/東地区5位)〇
(1Q:18-17.2Q:7-22.3Q:12-34.4Q:20-24)

【スターター】
広島/トーマス・ケネディ、朝山正悟、岡本飛竜、グレゴリー・エチェニケ、荒尾岳
秋田/大浦颯太、アレックス・デイビス、保岡龍斗、カディーム・コールビー、古川孝敏