◆V奪回へ新監督が掲げたのは“一体感”

【佐々岡真司(2020-)】
選手、コーチ、裏方さんとすべてが一つになって戦えるチームをつくれる監督でありたいです
(広島アスリートマガジン 2019年12月号)

2020年から指揮を執る佐々岡真司監督。コロナ禍による異例のシーズンとなった就任1年目は5位に低迷。今季は巻き返しが期待される。

 リーグ4連覇を逃した2019年オフ、V奪回に向けて白羽の矢が立ったのが、現役時代エースとして活躍し、前年まで投手コーチを任されていた佐々岡真司だ。

「投手は黒田(博樹)、野手は新井(貴浩)がしっかりとそれぞれをまとめてくれて強くなったのが今のチームでもあります。引き続き、そういうチームでありたいですし、それ以上のまとまりがあるチームをつくっていきたいですね」

 投手も野手もお互いに助け合うチームを目指し、投手では大瀬良大地、野手では鈴木誠也を柱に指名。そして、選手やコーチ、スタッフには『一体感』を求めた。また、緒方監督も目指してきた“投手陣を中心にした守り勝つ野球”を掲げ、理想のチームを構築していこうと試みた。

 しかし就任1年目の2020年はシーズンが始まると不振に陥る主力選手や故障者が続出。リリーフ陣の勝ちパターンを形成できなかったことも影響し、勝ちきれない試合が続いた。最終的には2年連続のBクラスとなるリーグ5位でペナントレースが終了。一度も優勝争いに加わることができず、悔しい一年となった。

 就任2年目となる2021年は、課題の投手陣を立て直し、一体感のある野球で、3年ぶりのリーグ制覇、そして悲願の日本一を目指していく。