残念ではありますが、サンフレッチェの優勝の可能性が消滅してしまいました。要因はいくつかあるでしょうが、やはり浦和戦(△1ー1)と川崎戦(●1ー2)の結果に尽きるでしょう。浦和戦は絶対に勝たないといけない試合でしたが、決定力不足が最後まで響く形となってしまいました。決定機をつくっても、それを得点に結びつけることができない。浦和戦の前半などはその最たる例で、失点云々よりも優勝を逃したポイントというのは、そこにあると思います。

 そういう意味では浦和戦、川崎戦の結果から、サンフレッチェというチームがまだ優勝できるチームではないということを示し、残りの試合や来シーズンに向けての課題を明確に分からせてくれました。

 贔屓目を抜きにしても、浦和戦、川崎戦は十分勝てた試合だったと思います。シーズン通してすべてがパーフェクトにいくことなどありませんが、城福監督が就任してから本当に良いチームになりました。自分たち主導で試合を回して、川崎相手にポゼッション率で上回る(61%)ことなど過去にはなかったはずです。自分たち主導でゲームをつくれて、決定機もつくれるようになったというのは城福監督の功績です。それではなぜ負けたかと言うと、冒頭でも述べた通り、その敗因は決定力不足にありました。もちろん「ではどうすれば決定力が上がるのか?」という問いに対しては、すぐに明確な答えが出るものではありません。