2017年に15勝を挙げる大ブレイクを果たして以降、この2年間で挙げた白星はわずかに2つ。
豪速球で鳴らした右腕・薮田和樹は長すぎる試練のときを過ごしていた。
恩師とも言える佐々岡コーチの監督就任は、薮田にとって名誉挽回への最大のチャンス。
2020年、プロ6年目のシーズンを迎える背番号23に求められるのは“結果”のみだ。

─まずはシーズンが終わった今の率直な思いを教えてください。

 「監督も変わりましたし自分自身も心機一転というか、新しい気持ちでまた一から信頼を積み重ねていきたいです。今までの印象をなんとか取り払って、新しい自分をつくっていきたいなと思っています」


─監督交代は薮田投手にとって、良いきっかけということですね。

「この2年間は自分自身思うような球を投げられなくなったことが結果を残せなかった一番の要因ですが、やはり周囲からの印象や信頼を壊してしまったことでより苦しい立場になってしまった部分がありました。新しい監督になることで、横一線のスタートになるという部分もあると思うので、リスタートしていくつもりです」


─昨シーズンは思うようにストレートのスピードも出ない時期もありましたが、どのような思いでシーズンを過ごされていたのでしょうか?

「筋力もアップさせて、体のバランス自体も悪い感覚はないのに、球速が出ず、本当にもどかしい気持ちでしたね」