中20日のブレーク期間を経てBリーグが再開。1月23日、愛知県豊橋市で広島ドラゴンフライズと三遠ネオフェニックスの第17節GAME1が行なわれた。

 ともに連敗脱出のかかった一戦は、前半は三遠がペースを握り、後半は広島が盛り返す展開に。コート上では最後まで勝負の行方が分からない、一進一退の攻防が繰り広げられた。

ハードな守備だけではなく、8アシストと攻守両面で持ち味を見せた田渡凌選手。

<1Q>
 広島は田凌渡、岡本飛竜が積極的にドリブルを仕掛けレイアップシュートを放つほか、グレゴリー・エチェニケがゴール下で起点となり得点。しかし、守備では三遠に攻守の切り替えの遅さを突かれ、鈴木達也、川嶋勇人にスリーポイントシュートを許す。一進一退の攻防が続くなか、岡本が終盤にスリーポイントを決め18-18で第1クォーターを終了。

<2Q>
 広島は佐土原遼がドリブルからレイアップシュートを決めチームに勢いを与えるが、その後はリズムよく攻撃を展開できず三遠にリードを許し我慢の時間帯に。トーマス・ケネディの連続得点で点差を縮めるがターンオーバーを犯し、三遠のステヴァン・イェロヴァツにスリーポイントシュートなどを許し39-48で前半を終了。

<3Q>
 広島はエチェニケのゴール下、ケネディのジャンプシュートで得点し開始から良い流れをつかむが、三遠のイェロヴァツ、カイル・ハントにオフェンスリバウンドから得点を許すなど一進一退の攻防が続く。終了間際に寺園脩斗(三遠)にスリーポイントを決められ、65-68で第3クォーターを終了。

<4Q>
 広島はターンオーバーから西川貴之(三遠)のレイアップシュートで失点。苦しい展開が続くなか、エチェニケのゴール下のシュートなどで追撃し一進一退の攻防は終盤まで続く。だがイェロヴァツ(三遠)のフリースローで再び三遠にリードを許し、重要な局面でシュートを決めることができなかった広島が79-81で惜敗した。

 リーグ中断期間中に守備の見直しを行った広島は、後半にその成果を見せ三遠を猛追。第4クォーターにはエチェニケのゴールなどで、一時はリードする場面も見られた。ところが残り9秒で勝ち越しを許すと、そのまま無情のタイムアップ。三遠が連敗を5で止めるなか、広島は屈辱の15連敗となってしまった。

◆ドラゴンフライズ・ヘッドコーチ&選手コメント

堀田剛司ヘッドコーチ
「今日は準備期間があり戦術も含めチームを変えようとしている中での試合だった。やろうとしていることが100%できた訳ではないが、今日のゲームを見て今後、良い方向に進めると感じた。特に後半に関しては相手を33点に抑えられた。守備の強度をあげようと意思疎通してきたので、そういう意味では今後につながる試合だった。ただ(今日の敗戦は)大事な場面のミス、決めきれなかったシュートといった部分の差だと思う」

田渡凌
「中断期間にやってきたハードな守備を、試合の出だしから出せた。それが第1クォーターで相手を18点に抑えた結果として出た。第2クォーターでは自分のターンオーバーもあったが、相手の戦術の部分に対応できずに流れを渡してしまった。そこで開いた点差を後半どう縮めていくかが大事だったなか、第3クォーターの出だしは凄く良い入りができたのが収穫。だがそこからの第4クォーターは守備で粘る部分はできたが、大事な場面で自分がミスをしたり、小さい判断ミスでファウルしフリースローを与えてしまった。非常に悔しい展開だった」

■試合結果
2020-21シーズン第17節GAME1/1月23日/愛知・豊橋市総合体育館
●(4勝24敗/西地区10位)広島ドラゴンフライズ 79-81 三遠ネオフェニックス(6勝22敗/西地区9位)〇
(1Q:18-18.2Q:21-30.3Q:26-20.4Q:14-13)

【スターター】
広島/ジャマリ・トレイラー、トーマス・ケネディ、朝山正悟、グレゴリー・エチェニケ、田渡凌
三遠/川嶋勇人、西川貴之、鈴木達也、カイル・ハント、ステヴァン・イェロヴァツ